韓国、4400万人の住民登録証も「モバイル」で
【05月31日 KOREA WAVE】韓国行政安全省は30日、モバイル住民登録証発給手続きや保安対策など細部事項を盛り込んだ「住民登録法施行令」と「住民登録法施行規則」の改正案を立法予告した。昨年12月26日にモバイル住民登録証の発給根拠を盛り込んだ「住民登録法」が改正されたことに伴う措置だ。 12月27日から17歳以上の韓国国民は、モバイルでも住民登録証の発給を受けられるようになる。2021年の公務員証を手始めに2022年に運転免許証、昨年の国家報勲登録証に続き、約4427万人が保有する住民登録証にまでモバイルの身分証が拡大し、国民の利便性が高まると期待される。 ◇実物の持ち歩き不要 モバイル身分証が導入されれば、実物の住民登録証を持ち歩く必要がなく、携帯電話に保存して使えるようになる。モバイル住民登録証は、実物の住民登録証を発給された人が希望する場合、2つの方法の中から選択して申請することができる。 一つは、地域の住民センターで本人確認を経た後に申請する方法だ。この場合、発給手数料は無料。携帯電話を変更する場合、住民センターでモバイル住民登録証の再発給を受けなければならない。 ICチップが挿入された住民登録証を発給された人がモバイル身分証アプリをインストールした後、携帯電話をIC住民登録証にタグ付けしてモバイル住民登録証を発給してもらう方法もある。この場合、携帯電話を変えても住民センターを訪問せずにモバイル住民登録証を再発給してもらえる。だが、ICチップの費用(5000ウォン)を負担しなければならない。ただし、IC住民登録証は住民登録証を最初に発給してもらう時に無料で申請できる。来年、初めて発給対象者となる2008年生まれは46万8773人だ。 ◇本人名義の携帯1台のみ モバイル住民登録証は偽・変造や不正使用を防止するため、暗号化など最新保安技術が適用され、本人名義の携帯電話1台のみ発給を受けられる。携帯電話の紛失申告がコールセンターなどに受け付けられれば、直ちにモバイル住民登録証の効力は中断される。また、個人情報保護のため、モバイル住民登録証の有効期限を設け、3年ごとに再発給するようにした。これは携帯電話の買い替え周期を考慮したものだ。 韓国行政安全省は、個人情報の流出などを防ぐため、今後、徹底的にセキュリティー管理に乗り出す。また、すでに施行中のモバイル運転免許証などでは、今のところ憂慮すべき事案が発生していないという点を強調した。 同省は7月10日までの立法予告期間の間、国民と関係機関など利害関係者の多様な意見を取りまとめ改正案に反映する。 イ・サンミン行政安全相は「17歳以上の全国民を対象にするモバイル住民登録証サービスは、デジタル身分認証のレベルを一段階グレードアップする契機になるだろう。国民が安心して利用できるよう念を入れて準備し、デジタルプラットフォーム政府で便利になった日常を体感できるよう努力する」と話した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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