「1000万円で十分。金には振り回されない」。奥田民生の“自然体”な生き方
「1000万円で十分。金には振り回されない」
ーー⺠生さんは「お金」に対する価値観も独特ですよね。必要なものはしっかり買うけど、無駄遣いはしないそうですが、どうですか?
世の中、何をするにも「金」は必要だよね。遊ぶのも、飯を食うのも、服を買うのも、何をするにも金はいる。 ただ、どれくらいあれば十分かっていうのは、人それぞれなんだよね。俺の場合、音楽の機材や楽器を買うにしても、せいぜい1000万円もあれば十分。まぁ、最近はそれすらも買ってないけど(笑)。 自分にとって本当に必要なものが何か分かってくると、お金に振り回されることもなくなるんだよね。結局、音楽ができればいいし、楽器があるし、それで満足してるって感じかな。
「年を重ねて気づいたこと」友人との会話が変わった瞬間
ーー⺠生さんくらい有名だと、いろんな人が遊び仲間として集まってきそうですね。実際どうなんですか?
いや、でも「カーリングシトーンズ」みたいなやつは、結局同世代のミュージシャンたちとやってるからね。みんな年が近いし、聴いてきた音楽も似てるから、自然と考えてることも似てくる。 特に、みんな清志郎さんのことを知ってて、リスペクトしてる人が集まるんだよ。清志郎さんのイベントで仲良くなったりしてね。だから、共通の話題がある友達なんだよ。 でも、高校の頃は違ったよね。とりあえず友達がいて、そっから同じものを好きになっていくっていう流れだった。でも今は、最初から「清志郎さん好きだよね」っていう共通の趣味がある人たちが集まる感じ。 若い頃にはできなかったことが、年を取ってからは趣味として楽しめるようになった。それが今の楽しみだね。 ーー最近、仲間と話してて楽しい話題ってどんな感じですか? いや、もう女の子の話とかはあんまりしなくなっちゃったよ(笑)。今はだいたい健康の話。「どこが痛い」とか「どこの病院行った」とかね。あと「ウォーキングしてる?」とか「水泳してる?」っていう話がメインだね。 話してる内容自体はどうでもいいんだけど、一緒に過ごす時間がかけがえのないものになってきた気がするよね。昔はそんなこと考えもしなかったけど、今はそういう時間を大切に思うようになったって感じかな。