アカデミー選出なるか?20代日本人監督の素顔。金森慧さんが監督した「Origami」受賞に集まる期待
自分にとって、折り紙というのはすごく思い出のあるテーマでした。小さいときから折り紙が好きで、CGと折り紙の共通性を見つけたということがCGを始めたきっかけでもあったので。ものすごく思い入れのある作品ですし、かつ折り紙という日本の文化をテーマにした作品が世界で評価されたということがいちばんうれしかったですね。 ――ロンドンで行われた学生アカデミー賞の授賞式では、堂々とした英語のスピーチを披露されていましたが、英語とはどういうふうに関わってきたのでしょうか?
僕が小学1年生のときに、母が『ハリー・ポッター』のDVDを買ってくれました。英語のリスニングの練習のためにということで、英語で見るならという条件付きで買ってくれたんです。 そこから英語の勉強と僕の映画好きがスタートし、いろんなハリウッド映画を英語で観るようになりました。中学で英語の授業が始まり、高校のときにはカナダに留学もさせてもらって。そういう形で頑張ってきたことが全部ここにつながった感じがしたので。親や学校に感謝ですね。
――学生アカデミー賞の授賞式で流れたインタビュー映像でも、ハリウッド作品やエンターテインメント系の映画が大好きだったと話していました。 小学生の頃は『ハリー・ポッター』とか『スター・ウォーズ』『ロード・オブ・ザ・リング』といった大きな映画が大好きだったんですが、今は映画音楽が好きです。メジャー、マイナーにかかわらず、自分が好きな作曲家がこの映画をやっているから見に行こうという感じで選んでいます。
――ちなみにどんな作曲家がお好きなんですか? いちばん好きなのは『ムーンライト』(バリー・ジェンキンス監督)や、『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(アダム・マッケイ監督)などの作品にかかわった作曲家のニコラス・ブリテルさん。2018年に亡くなりましたが、『ボーダーライン』『メッセージ』といったドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品を手がけたヨハン・ヨハンソンさんの音楽も好きでした。 ■音楽好きが反映される作品