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詩人・谷川俊太郎 × 歌手・小林沙羅 「日本の詩」の残し方

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THE PAGE

 ソプラノ歌手・小林沙羅が昨秋リリースしたアルバム「日本の詩(うた)」は童謡唱歌を中心とした作品で、北原白秋や石川啄木といった詩人の作品に加え、谷川俊太郎が新曲「ひとりから」の詩を書き下ろしたことでも話題を呼び、8月には記念リサイタルを控えるという。クラシック声楽界のトップランナーといわれオペラ歌手としてもおなじみの小林は、近・現代詩と音楽の融合を目指すコラボレーション集団「VOICE SPACE」の一員としても知られる。今回、谷川との対談が実現。詩と音楽の関係から言葉の持つ意味までを語り合ってもらった。

出会いは小林の学生時代

― 谷川さんとの出会いは、小林さんの学生時代だと聞いています。 小林 よく覚えています。私が学んでいた芸大(東京藝術大学)の授業に俊太郎さんがゲストで招かれたんです。ヨン様(ペ・ヨンジュン)が流行っていて、俊太郎さんが74歳の頃でした。「私は74(ななじゅうよん)様です」っておっしゃって(笑)。 谷川 そうだったね(笑)。もう14年前だから2006年。そのとき事前に、詩をパフォーマンスする学生を募集したんですよ。 小林 子どものころから俊太郎さんの詩が好きだったので応募したら、オーディションで合格したんです。同じ音楽学部の学部生だった中村裕美ちゃん(作曲家、ピアニストでVOICE SPACEの一員)と2人で詩を選んで、しゃべったり歌ったりする作品をつくって披露したんです。 谷川 歌曲はだめという条件だったこともあって、しゃべったり歌ったりという作品になったんでしょうけど、斬新な表現で衝撃を受けましたよ。 小林 幼い頃から家に詩集がたくさんあって、俊太郎さんの詩で育った面もありました。祖母も文章を書く仕事をしていたり、曽祖父は、海は広いな大きいなという「うみ」の詩を書いた詩人の林柳波で。私は声に出して読むのが好きだったので、詩集を持ってトイレにこもって朗読したりもして、親は変に思っていたみたい(笑)。

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