<独自>支援学校高等部の卒業生、夜間定時制高校へ編入可能に 大阪府教育庁が見直し
受験できなかった23歳男性「あこがれの高校で学べる」
大阪府立定時制高校への進学を希望しながら、昨年度は受験の機会さえ与えられなかった高橋智司さん(23)=仮名=は、高校への道が開かれたことに「うれしい。あこがれの高校で授業を受けられる」と喜んだ。
高橋さんは発達障害と診断され、虐待などのため中学の途中で施設に入所。地域の学校から特別支援学校中等部に移った。高校進学を希望したものの、周囲の状況などで受験はかなわず、そのまま特別支援学校高等部へ。大病による長期入院などもあり、義務教育や教科学習を十分に受けずに高等部を卒業した。
闘病生活を終えた後、学び直しで夜間中学に入学。仕事を探す際に高卒資格を求められることもあり、定時制高校進学を目指して勉強に励んでいたが、昨年度は大阪の独自規定に阻まれて出願もできなかった。
悔しい思いを抱えながら現在も夜間中学に通っている。「高校で学べる機会を」と訴え続けてきただけに、夢が実現する可能性が生まれたことに「行事や部活なども含めて高校生活がとても楽しみ」と話した。