ミスチーフ「Wavy Converse Chuck Taylor All Star」 image by: NANZUKA

　アートギャラリーを運営するNANZUKAが、ニューヨーク・ブルックリンを拠点とするアートコレクティブ「ミスチーフ（MSCHF）」の日本初個展「No shoes. No phone. No service.」を3110NZ by LDH kitchenで開催する。期間は1月17日から3月9日まで。 【写真】様々なブランドのスニーカーを波の形状にデフォルメした作品シリーズ「Wavy Sneakers」

　ミスチーフは2019年に始動。人類の文化や政治、貨幣社会といったシステムの不合理性や滑稽さを暴き出し、精密に計算した介入システムを視覚表現を用いながら提示するアート集団として活動しており、現代の高度消費社会の有り様を、最新のテクノロジーを用いながら急進的かつアイロニカルに描写した作品を発表している。2023年には漫画「鉄腕アトム」に登場するブーツをオマージュした「ビッグレッドブーツ（BIG RED BOOT）」を発売し、話題を集めた。 　同展では、2022年にニューヨークのギャラリー「ペロタン（PERROTIN）」で発表した「Celebrity iPhones」と「Wavy Sneakers」の2シリーズの作品を披露する。セレブリティたちの電話番号を実際に登録したiPhoneを作品化した「Celebrity iPhones」は、メディアを中心にノンストップで引き起こされている群集心理的欲望と個人情報保護というアンビバレントな要素を表現。「Wavy Sneakers」は、様々なブランドのスニーカーを波の形状にデフォルメした作品シリーズで、商標登録によって権利が担保されているブランドロゴやデザインが歪められて別の形態を持った時、果たしてどこまで有効なのかという悪戯めいた批評性を提示する。