今週は「ニッポン放送開局70周年」と「東海道新幹線開業60周年」のコラボ 継続中の〝乗客死傷者ゼロ〟鉄道マンの努力に感じた魂
【ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!】 10月1日早朝、私は東京駅19番線ホームにいました。この日、東海道新幹線の開業60周年を記念し、「のぞみ1号」の出発式が行われたのです。東京駅出発は定刻6時。私の担当する朝の番組「OK! Cozy up!」(月~金曜午前6―8時)のスタートと重なります。 【写真】新大阪駅を出発する試運転の東海道新幹線(昭和39年撮影) ということで、番組のオープニングは「発車の警笛」からスタートし、徐々に速度を上げるN700S系を実況しながらこの日の番組は立ち上がりました。 60年前の昭和39(1964)年、同じ19番ホームから「超特急ひかり1号」が同じ定刻6時ちょうどに、新大阪に向けて出発していきました。私の目には、その当時の新幹線0系の様子がオーバーラップし、60年の歳月を思うとなぜか感極まる思いでした。 この60年、新幹線は「乗客が死傷する列車事故ゼロ」を継続しています。ここに携わる大勢の、名も知らぬ鉄道マンたちの努力の積み重ねを思ったときに、ただの鉄の塊のはずの新幹線車両に得も言われぬ魂を感じたのかもしれません。 なぜこの日、生放送スタジオを飛び出して東京駅に出張っていたのかというと、「東海道新幹線の60周年」と、弊社「ニッポン放送の開局70周年」を記念してのコラボ企画をお送りする取材の一環だったからです。 今週はこのコラボ企画を「OK! Cozy up!」の各コーナーでお送りしています。 ニッポン放送社内に残る音声アーカイブの中に、60年前の超特急ひかり1号の出発実況のテープがあります。われわれの大先輩である檜山(ひやま)信彦アナウンサーの実況で、背後には万歳三唱の声も聞こえてきます。こうした音声も紹介しつつ、昨日は、東海道新幹線の歩みを紹介しました。 取材中、60年前の開業当時のダイヤを見せてもらったのですが、ひかりが1時間に1本、こだまが1時間に1本。30分おきに列車が出発するという、非常にのんびりとしたダイヤでした。 これが今は、のぞみだけで1時間に最大12本。実に5分に1本の割合で発車し、その合間にひかりやこだまを設定するという、通勤電車ばりの過密ダイヤとなっています。これをどう支えているのか、どう安全を確保しているのか、保線や運行管理の現場も取材してきました。