親が気づかない「できる子」の自己肯定感の低さ 手がかかる下の子ばかり気に掛けていたら
(4)雑談の効用 雑談をしていると、副産物が得られます。それは、子どもから勉強の話や自分が抱えている悩みを話し出すということです。これまでの事例を鑑みると、ほぼ間違いなく子どもからそのような話が出てきます。そのときになって初めて親は勉強の話をしていきます。悩みも子どもから話をしてきたら、まずは共感的に話を聞き、次に親身に相談に乗ってあげてください。すると子どもは心をどんどん開いていきます。 以上が関さんへの回答になりますが、いかがでしたか。
「手がかからない子の自己肯定感の低さ」は、一般にあまり知られていません。そのため周囲が誤解をしたまま過ごしてしまいます。兄弟姉妹がいる家庭の場合は、頻繁に起こっている現象の一つなので、コミュニケーション頻度が少ない子がいたら、積極的に「雑談」を心がけてみてください。すると、子どもの自己肯定感も上がり、自分らしい人生を送っていくようになります。
石田 勝紀 :教育デザインラボ代表理事、教育評論家