「女子大生の力になりたい」 社会人女性がキャリアのアドバイス、結婚や子育ての悩みも
交流する3つの方法
学生が社会人メンターと交流する方法は3つあり、一対一で相談ができる「個別メンタリング」、少人数グループでメンターと懇談する「メンターフェア」、メンター数人と学生20~40人がテーマに沿ってディスカッションをする「メンターカフェ」が用意されています。いずれも任意参加で、学生がそれぞれの希望や目標の定まり具合などに合わせて選ぶことができます。 「1、2年の学生は、総合職と一般職の違いすらわかっていない学生がほとんどです。メンターに対しては学生時代にしておいたほうがいいことや、仕事のやりがいやワーク・ライフ・バランスについて聞く学生が多いようです」(伊藤教授) 3、4年になると、希望する業界や職業が絞られてきて、具体的な相談をするケースが増えます。メンターの検索システムを使って、興味のあるキーワードで話を聞いてみたい人を探し出し、個別メンタリングを申し込むなど、プログラムを上手に活用しているようです。 個別メンタリングを中心に活用した国際学部の卒業生は、こう話します。 「私は小さいころから航空業界への思いが強く、大学3年の12月から月1回のペースで、航空業界で働く3人のメンターと懇談しました。実際に働く人の声を聞くことで、業界の良い点も苦労する点もわかり、自分自身に合っているかなどを考えることができました。また、自分自身が働く姿を想像できるようになったことで、自分がどんな人間なのかを考えるきっかけにもなったし、志望理由や就職後の目標を明確にすることもできました」 メンター側は学生をどのように見ているのでしょうか。大手精密機器メーカーのマーケティング企画部に勤務する女性は、こう話します。 「自分自身の今後のキャリアに向き合うことに不安やプレッシャーを感じている学生が多く、『正解のルート』を見つけようとする傾向はあると思います。しかし、実際には正解はないので、自ら道を切り開いていくことにとまどいながらも、メンターのサポートを得て、懸命にキャリアを考えているように見えます」