羊文学という「庭」を守る「庭師」たちの企画展。haru.を核にクリエイター陣が世界観を拡張
ロックバンド、羊文学のアートワークをめぐる展覧会『"ひみつの庭" inspired by 羊文学 - 12 hugs(like butterflies)』が、東京・神保町のNew Galleryで開催中だ。 【画像】ジャケット撮影時の衣装 羊文学は、昨年12月にメジャー3rdフルアルバム『12 hugs (like butterflies)』をリリース。この展覧会では、同アルバムのアートワークを担当したクリエイティブチームHUGが、クリエイターたちとともに楽曲や世界観を再解釈して空間をつくりあげている。 New Gallery主催。当初6月23日までとされていた会期は延長され、7月7日まで。展示をレポートする。
バンドは「庭」、それを守り手入れする「庭師」たち
羊文学は、塩塚モエカ(Vo,Gt)、河西ゆりか(Ba)、フクダヒロア(Dr)からなるオルタナティブロックバンド。この展覧会では、変化し続けるバンドそのものを「庭」、スタッフやクリエイターらはその庭を守り、手入れをする「庭師」として考える。また、庭が公共空間と私的空間の中間地点にあることから、リスナーがライブ会場以外で羊文学を感じることができる場所、としても位置付けた。 HUGのクリエイティブディレクター、haru.は、「庭」の構想をフランスの庭師ジル・クレマンの著書『動いている庭』からインスピレーションを受けたと話す。 「庭師は庭を耕すけれど、庭の植物たちは自由に育っていきますよね。そして庭は、生きものだから変化を続け、たくさんの可能性を秘めている。羊文学の揺れ動くイメージと、さまざまな可能性を表現できれば、と思いました」 今回の展覧会で「庭師」とされるのは、haru.をはじめ、フォトグラファーのNico Perez、衣装を手掛けたAva、フラワーアーティストのfinaleflwr、アーティストのChristopher Loden、ウイッグアーティストの河野富広とフォトグラファー / ビジュアルアーティストの丸山サヤカによるクリエイティブプラットフォーム konomadら。 展示空間の設計は、デザインスタジオDODI™といけばな草月流師範のアレキサンダー・ジュリアンが担当。植木が空間を覆い、室内ながら庭のよう。会期中はジュリアンによって植物に手が加えられ、少しずつ表情も変わっていくのだという。