トランプ氏が敵視のFBI長官、任期途中で辞意表明 「最善の道」
米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は11日、トランプ次期政権が発足する2025年1月20日までに辞任する意向を表明した。米メディアが報じた。 【写真まとめ】トランプ次期政権の人事 主な顔ぶれ(2024年11月現在) 任期(10年)は27年まで残っているが、トランプ氏はFBIによる自身への捜査を理由にレイ氏を敵視。FBI長官に元国防総省高官のカシュ・パテル氏を起用する意向を表明しており、レイ氏は解任か辞任が予想されていた。 報道によると、レイ氏はFBI職員らを集めた会合で「数週間にわたって慎重に考えた結果、現政権の最後まで長官を務めてから辞任するのが正しいことだと判断した。FBIがさらに深く争いに引きずりこまれるのを避ける最善の道だ」と述べた。 トランプ氏は21年の大統領退任時に機密文書を自宅に持ち出した事件で、FBIの捜索を受けた経緯があり、自身が長官に指名したレイ氏を「司法権力を武器として使っている」と敵視してきた。11日も自身のソーシャルメディアに「レイ氏の指揮下で、FBIは私の自宅を不当に捜索し、私を起訴することに力を入れた」と主張した。【ワシントン秋山信一】