日本郵政グループ、増田新社長らが会見(全文3)民営化とは別次元の問題
ネットワークの効率化には踏み込まないのか
NHK:すいません、魅力の低い商品で販売がこれから進んでいけるのかという問題と、ネットワークについては必要な効率化には踏み込まないんですかということについてはいかがですか。 増田:魅力の低いものについてどうするかということは、これは私はやはり今与えられている状況の中でやっぱり販売していくしかありませんので、それは民営化を進めていく株式を売却することによってそこの魅力を高めるための自由度を持てるわけですから、今足元を固めて、昨年本来であれば、株式の売却も検討していたようですけれども、そういう状況になって、実際に市場の評価にさらされるようになると、また状況が変わってくるというふうに思います。 それからあとネットワークについては、どういうものを合理的に考えるのか、単なるコストだけでそこを考えるかどうかっていうことがあって、やはり公共性の高いサービスを提供するところは、やっぱり地域から指示されるものについてはできるだけ残していくべきというところで、そこは通常のやはり民間の規律というか、考え方と少しやっぱり、特に過疎のところ、人口が急減している地域のネットワークはやはり変えて考えるべきだろうと。 ただそもそも信頼感をそこに失っちゃうとそんな話もなくなっちゃうんですが、やはり本来の信頼感がきちんと出てくれば、それは単に費用的なコストだけで考えていいのかどうかって、そこを維持することが全体の企業価値の向上につながるようなこともあるので、まだまだその辺りの考え方は十分整理されてるわけではありませんが、今ネットワークについて何かすごい手を入れるっていうことをビジョンを持たずにやるっていうのは大変危険なので。私はやはり今のネットワークの維持を前提にして、よりほかから合理的ではないんではないかという指摘がされないような価値向上っていったいどういうものかということを考えるべきだと思います。