人口最少の県が「いちばん月に近い場所!?」日本唯一の研究拠点「何もない」イメージ覆るか?
将来、鳥取県のイメージ変わるか?
「ルナテラス」は2023年7月にオープンしましたが、すでに多くの企業がここを利用しています。宇宙開発を専門に行うベンチャー企業だけでなく、大手ではタイヤメーカーのブリヂストンが月面探査車用のタイヤ「AirFree」の走行試験に使っています。 現在、施設の利用料はとっていないそうで、かかるのは試験エリアの原状回復費用だけとのこと。ただ、利用条件として「月面探査に係る実証実験等のためにフィールドを利用」「鳥取県と連携協定を締結するなどにより本県の産業振興、地域振興に繋がる取組を連携して行おうとする企業・研究機関等」などがあるため、それらを鑑みると宇宙開発と地域振興に関連した企業に限定されるようです。 鳥取県では、「ルナテラス」以外にも宇宙に関連した取り組みを進めており、すでに今年(2024年)6月には「宇宙産業創出に向けたロードマップ」を発表するなどして、県全体で複合的に宇宙関連産業の育成を行っていく方針を打ち出しています。 将来、この地域で宇宙産業が発展していった場合、ひょっとしたら鳥取砂丘にはこれまでの「砂」と「ラクダ」のイメージの他に、「月面」と「宇宙」が加わって、観光地としても新たな進化を遂げるかもしれません。
布留川 司(ルポライター・カメラマン)