社内不正、AIで兆候を検知 SOMPO系、新興企業とタッグ
従業員のメールやチャットから、社内の会計不正などの兆候を検知する法人向けのサービスを、SOMPOホールディングスの子会社が始めることが16日、分かった。新興企業が提供する人工知能(AI)を用いて、リスクが大きいものだけを自動で抽出する。問題の予防や早期の対応に役立つという。 子会社はSOMPOリスクマネジメント(東京)で、AI関連のNaLaLys(ナラリス、東京)と組む。従業員に過度な監視と受け止められる懸念もあり、こうしたサービスを運用する法人は、丁寧な説明が求められそうだ。 サービスでは、ナラリスが手がける独自のAIを使い、不正が疑われる文章やキーワードを検知する。例えば会計に関しては「この数字だとバランスが悪いので、(お金を)こっちに回してほしい」といった文面のイメージだ。情報漏えいやハラスメントなども対象となる。 リスクが大きいと判断した内容は、サービスを導入した法人のコンプライアンス担当者らに伝える。SOMPO側は不正防止の態勢に問題がないかどうかなどを調査し、改善を提案する。