子どもから虐待被害を告げられたら? 知っておきたい、地域や専門機関に頼る方法
子どもにかかわる、さまざまな組織の役割をチェックしておこう
子ども自身が日常的にかかわる組織・機関だけでなく、家庭での困りごとに対応するすべての組織・機関が、トラウマケアの担い手です。それぞれ、どのような役割があるのかをみていきましょう。 【子どもにかかわる主な機関と役割】 ●児童家庭支援センター/子ども家庭支援センター 18歳までのすべての子どもと、子どもがいる家庭の支援を目的に、身近な相談窓口として設置されている施設です。虐待が疑われる子どもに対しては、児童相談所と連携しながら具体的な対応にあたります。公的な相談機関として、ほかに家庭児童相談室があります。 ●保健センター 母子保健事業として、出産前から継続的な子育て支援をおこなっています。乳幼児健診の場での気づきが、子ども虐待の早期発見につながることもあります。 ●子育て世代包括支援センター フィンランドの子育て支援制度(ネウボラ)をお手本に、妊娠中の母親への支援を含む母子保健サービスと、子育て支援サービスを一体的に提供します。 ●役所の関連部署 子ども虐待が疑われる家庭では、経済的な問題をはじめ、さまざまな問題をかかえ、助けを必要としていることがよくあります。福祉、障害福祉、子育て支援を担当する部署が対応していきます。 ●児童相談所(児童相談センター) 児童福祉法に基づいて設置されています。子ども(18歳未満)に関する相談はなんでも受け付けていますが、とくに子ども虐待への対応では市区町村と連携し、中心的な役割を果たします。 児童相談所虐待対応ダイヤル189(いちはやく※通話料無料)にかけると、居住地域の児童相談所へつなぐことができます。通話料はかかりますが、児童相談所相談専用ダイヤル「0570-783-189(なやみ・いちはやく)」を利用してもよいでしょう。 ●民生委員・児童委員 民生委員・児童委員は、地域住民の立場から生活や福祉全般に関する相談・援助活動をおこなう非常勤の地方公務員です。地域の身近な相談相手として、支援を必要とする住民と行政や専門機関をつなぐ役割を果たします。 ●その他 保育園・幼稚園・こども園/小学校・中学校、医療機関、警察など。