年収400万円の会社員で貯金は「100万円」あります。頭金0円で戸建て一軒家のローンを組んでも問題ないでしょうか?
戸建て住宅を建てるにはお金が必要になるため、ローンを組む方が大半です。特に、子どもができたりライフスタイルが変わったりすると、住宅の購入を視野に入れる方は多いのではないでしょうか。 しかし、いざ住宅を購入しようと思っても、年収や頭金がないという理由で悩む場合もあるでしょう。 そこで今回は、年収400万円で頭金0円でもローンを組んで家を建てられるのか解説します。 ▼住宅ローンは「繰上げ返済」すべき? メリットについて解説
年収400万円で家を建てる方はどれくらい?
国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によると、戸建て住宅を建てた世帯の年収ごとの割合は表1の通りです。 表1
※国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査報告書」を基に筆者作成 年収400万円~600万円ほどで家を建てる方は、全体の約2割いることが分かります。また、年収400万円未満で家を建てた方が1割程度いるようです。 これらのことから、年収400万円でもローンを組んで家を建てることはできるでしょう。
年収400万円の場合の可能借入額
年収ごとに借入可能金額については、金融機関によって個別に定められています。例えば、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携する住宅ローンの「フラット35」では、年収400万円で頭金0円、金利1.93%、返済期間35年、元利均等返済の場合、最大3560万円まで借り入れが可能です。 ただし、借入額は返済比率によって変わります。返済比率とは、年収に対する年間のローン返済額の割合です。「フラット35」では、年収によって、返済比率の上限が決まっています。 ●年収400万円未満:上限30% ●年収400万円以上:上限35% 年収400万円で上限35%と仮定すると、年間の返済額は140万円です。 返済比率は金融機関によっても異なるため、ローンを借りる場合は上記の金額になるとは限りません。また、返済比率の上限は35%ですが、必ずしも審査に通るとは限らないため注意しましょう。
頭金0円でも住宅購入は可能|返済比率などによっては頭金の準備が必要な場合あり
年収400万円で頭金0円でも住宅購入は可能です。三井住友信託銀行株式会社「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」が2023年に実施した「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」によると、借入金額3000万円以上の場合、3人に一人は頭金0円でローンを組んでいます。 注文住宅の購入は平均で3900万円ほどのため、頭金0円でもローンは組めるでしょう。 ただし、頭金0円でローンを組んだ場合、借入金額が高くなるため、返済負担も大きくなる可能性があります。 また、借入金額が大きい場合は、返済比率の上限でローンを組んでも足りない可能性もあるでしょう。このような場合は頭金の準備を考えてみてください。頭金を準備すれば、金利が下がるだけでなく、そもそもの返済額も減らせます。 実際に、返済比率が30%以上の場合、4割以上の方が返済に負担を感じています。そのため、頭金0円で返済に負担を感じるよりも、準備して返済比率を20%台にしたほうがよいと考える方もいるでしょう。頭金の準備は、返済比率内で借り入れができるか、毎月の返済額は問題ないか、金利などで判断してみてください。
年収400万円、頭金0円でも住宅ローンを組める可能性がある
年収400万円で頭金0円の場合、フラット35であれば3560万円まで住宅ローンを組める可能性があります。実際、年収400万円で住宅購入をしている方がいることから、頭金0円でもローンを組んで戸建て一軒家を建てられるでしょう。 ただし、頭金0円でローンを組んだ場合は、返済負担も大きくなりやすい傾向があります。返済額や負担を考えて、頭金を準備するか全額ローンで借りるか決めるとよいでしょう。 出典 国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査報告書」(113ページ) 住宅金融支援機構 【フラット35】ご利用条件 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部