被差別部落掲載の違法確定 最高裁、出版社側が敗訴
最高裁第3小法廷(平木正洋裁判長)は、被差別部落の地名リストを掲載した書籍の出版やウェブサイト掲載はプライバシー侵害だとして、部落解放同盟と幹部ら234人が川崎市の出版社「示現舎」側に差し止めなどを求めた訴訟で、双方の上告を退ける決定をした。4日付。違法性を認めて示現舎側にサイトの該当部分削除と出版禁止、計550万円の損害賠償を命じた二審東京高裁判決が確定した。 【写真】サイバー空間に残り続ける部落差別の“芽”、「地名総鑑」は回収→「地名リスト」に削除命令→動画…もぐらたたき状態
23年の二審判決は「被差別部落の出身であることなどの情報が公表されて広く流通することは、人格的な利益を侵害する」と指摘。21年の一審東京地裁判決と同様にプライバシー侵害を認め、賠償額を一審から約60万円増やした。