「年収の壁」を引き上げる必要性を強調する玉木雄一郎氏＝10日午後、静岡市葵区

　国民民主党の玉木雄一郎代表＝役職停止中＝が10日、静岡市葵区で開かれた榛葉賀津也幹事長（参院静岡選挙区）の政治セミナーで講演し、年収103万円を超えると所得税が生じる「年収の壁」の引き上げなどを巡る自民党との協議について「明日、あさってが大きな山になる。自民の本気度を見せてもらわないと、補正予算に賛成できないかもしれない」と述べ、自民をけん制した。 　年収の壁の引き上げに伴い懸念されている地方税収の減少に関しては、「不交付団体は別途の措置が必要だと思うが、交付団体は交付税と特例加算で埋めるので心配ない」との認識を示した。「地方財政に迷惑がかからないよう丁寧にやっていきたい」とも語った。 　自身の不倫問題を改めて陳謝し、「年末の大事なときに代表の権限行使ができず、忸怩（じくじ）たる思いだが、理念は党のみんなと共有している」とした。 　榛葉氏は一両日中に自民党の森山裕幹事長と税制を巡って会談すると明らかにした。取材に対し「自民は危機感が欠如している。衆院で過半数割れしている現実をもう少ししっかり受け止めないと、政治空白を招きかねない」と強調した。