脱リチウムの大本命「ナトリウムイオン電池」関連10銘柄
低コスト、高安全性の「ナトリウムイオン電池」がEV車などに搭載される日も近いと期待されている(イメージ写真:いがぐり / PIXTA)
リチウムイオン電池の後継役の1つとしてナトリウムイオン電池が注目を集めつつある。 戸田工業(4100)はリチウムなどレアメタルを使わないナトリウムイオン電池について、酸化鉄(ナトリウムフェライト)を負極と正極に使用し可逆的に充放電させることに世界で初めて成功したと発表した(鳥取大学と共同研究)。 酸化鉄は無害で資源的に豊富な素材として化粧品などに広く利用されている。酸化鉄がナトリウムイオン電池の正極として機能することは報告されていたが、負極では充放電に伴う凝集が課題とされてきた。 今回この有効性が確認されたことで、レアメタルでない安価な素材を負極、正極に用いてナトリウムイオン電池を構成することが可能となり、ナトリウムイオン電池の実用化へ大きく前進したといえる。 また、一部報道では、北海道大学と東北大学などが低コスト、高安全性のナトリウムイオン電池の容量を約5割高め、現行のリチウムイオン電池並みにする技術を開発した、と伝えている。電気自動車(EV)やパソコン向けを想定して実用化を目指すとしている。
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野津 滋