先生の長時間勤務対策、長野県教委が検討 事務合理化や部活指導員の任用も
一足先に勤務時間管理を導入した大町市
その中で一歩先に勤務時間管理システムを市内全校に導入している長野県大町市の教委は「勤務時間への職員の意識が高まり、業務改善が進んでいる」と報告。部活動のクラブ化、働き方改革への職員の意識の高まりなどの効果があったとし、注目されました。 会議では「業務改善の目的は、会議や保護者対応、地域対応、学校行事など山積する事務を見直して精選、縮減し、本来あるべき質の高い授業を教職員が目指すことにある」との認識を確認。一方で、「全県統一の改善計画の実施などで各学校の教育の自由度が失われるようなことがないよう、注意しなければならない」と、各学校の独自性などを守る工夫を求める意見も出ていました。 事務の合理化や部活指導の軽減など主要な課題で詳細な制度設計はこれから。従来の事務や部活動の軌道修正、改革をめぐり細かい調整が多数予想され、新体制に向けた作業は膨大になると見られます。 また県教組などのアンケート調査で指摘されている指定校の研究活動や教科研究、調査依頼など多数の研究活動や事務を軽減してほしいとの要望は、教育行政がどこまで関与できるか不明な部分もあり、今後現場と行政がどこまで協調して全体の改善策に取り組むことができるのかが課題になりそうです。
---------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説