「技術の日産」を象徴する1台だった! 4代目 JHBY33型「日産・レパード」とは
4代目「日産・レパード」とは
自動車メーカーにはそれぞれの個性があります。トヨタは「販売のトヨタ」と呼ばれ、圧倒的な販売力で世界の首位を突き進んでいます。 【画像】日産の4代目「LEOPARD」の画像を見る(10枚) ホンダは「モータースポーツのホンダ」、あるいは「コンパクトカーのホンダ」と囁かれているそうですね。マツダを表現するのならぱ「デザインのマツダ」でしょうか。「ロータリーのマツダ」でもありますよね。 では日産はどうなのでしょう。 技術力の高さから、日産自動車は「技術の日産」と呼ばれ親しみまれていたことをご存知でしょうか。 「販売のトヨタ」と対比され、売るのはそれほど上手ではなかったかもしれないけれど、技術力には長けていたのです。いまでもその伝統は、いい意味でも悪い意味でも残されているような気がします。
そんな「技術の日産」にはたくさんの革新的なテクノロジーがありますが、その象徴として僕は「スーパーハイキャス」を思い浮かべます。「スーパーハイキャス」は「SUPER HICAS」であり、「High Capacity Actively Controlled Suspension」の略。前輪だけではなく、後輪も操舵させるという画期的なシステムがそれなのです。 旋回中に、前輪と同様に後輪を同位相にステアさせることで、クルマの安定性を高める効果を生みます。安全に速く走るには大きな武器になったのです。 当初は前輪と同じ向きにしか操作させていませんでしたが、進化するにつれて、一旦は逆位相に転舵させるようになりました。前輪と逆側にステアすることでスタビリティをわざと落とし、あえて旋回し易くさせます。ですがそのままではスピンモーメントに陥りかねません。ですので、直後に前輪と同じ同位相にステアすることで安定性を保ったのです。 しかもそのシステムが油圧からより反応の鋭い電動モーターに進化しします。それにより制御レスポンスが上がりました。ついには、日産の高級車のほとんどに採用するに至ったのです。