猪苗代湖ボート事故、12月16日に控訴審判決 弁護側「被告の見張りに落ち度はない」
福島県会津若松市の猪苗代湖で2020年9月、航行するプレジャーボートで3人を巻き込み死傷させたとして業務上過失致死傷罪に問われ、一審福島地裁で禁錮2年判決を受けたいわき市の元会社役員佐藤剛被告(47)の控訴審判決は16日午後2時半から、仙台高裁で言い渡される。弁護側は無罪を主張し、検察側は控訴棄却を求めている。 争点は「十分に安全確認をしていれば事故は防げたか」。佐藤被告は公判で、事故現場付近を航行する際、「前方や左右を確認してからボートを前進させたが浮いている人は見えなかった」と述べ、弁護側も被告はエンジン始動時に安全確認をしたが被害者を発見できず「見張りに落ち度はない」と主張している。 一審判決によると、佐藤被告は20年9月6日午前11時ごろ、前方の安全確認が不十分なままボートを操縦。ライフジャケットを着て湖面に浮いていた3人を船尾のスクリューに接触させ、千葉県野田市の豊田瑛大(えいた)さん=当時(8)=を死亡させ、母親ら2人に重傷を負わせた。
福島民友新聞社