アーティストから俳優の道へ、一段ずつ階段を上る坂東希が頑張ることを諦めない理由
本当の坂東希は◯◯女子
──ご自身では、ギャップがある役ほど楽しめているような実感もありますか? そうですね、面白いです。自分じゃ考えもしないことだからこそ、どんどんトッピングしちゃう。「これも面白いかも」「こんなことやってたらやばいよね」みたいな(笑)。『プロ彼女の条件』は一見超嫌な奴じゃないですか。台本で文字だけ読んでもそうだし。だから嫌われないようにはしたいなと思ってやりました。ちょっと可愛いかもって思ってもらえるような要素とか、これはうざいな、みたいな要素はもりもりトッピングする感じでやってました。 ──トッピングすればするほど面白い作品でしたよね。坂東さんご自身は「港区女子」ではないとしたら「何女子」なんでしょうか。 ええ~、何女子なんだろう? 一瞬思いついたのに忘れちゃった……モグラ? 行動力あるのにモグラっていうのはおかしいですけど。でも基本的に自分の頭の中の世界で動いてるんですよね。だからあんまり友達もいないし(笑)外に広げるのは苦手なんですよ。自分が動くのはいくらでもできるんですけど、そこから誰かと、とかそういうところまでは行かないんで……だからモグラ? 違うか(笑)。 ──じゃあ一旦モグラにして、また最後に聞きます(笑)。昨年公開された映画『正欲』には、原作を読み込んでから現場に臨んだと当時のインタビューで話されてました。役者として現場に入るまで心がけてることはありますか? 何だろうな……自分の中で最後まで辻褄を合わせて、疑問があるところもちゃんと整理して行くようにはしてますね。それが全てでもないと思うし、相手とやってみたら違うかもしれないし、特に『プロ彼女の条件』で監督に委ねる方がいいかもって思うようになったので、程よい余白は残しつつ、自分の中では辻褄を合わせていく感じですね。 ──監督の思い描く正解と坂東さんがもともと準備していた正解にズレがある可能性もあるじゃないですか。そういう場合はどうされているんでしょう。 監督の言葉に全部委ねます。「もっとこういう感じで」って言われたら、とりあえずやって、オッケーだったら「さっきの大丈夫でした?」って聞いて、「大丈夫だったよ」ってなったら、何が大丈夫だったんだろう?っていうのを思い出しながら次につなげる感じでやってます。 ──最近だと、月9ドラマ『嘘解きレトリック』の第7話(11月18日放送)に出演されました。 この作品が決まった経緯も、続けてよかったって思ったきっかけの一つでもあるんです。昔E-girlsで『嘘解きレトリック』の永山耕三監督に演技レッスンを全員でやってもらった機会があって、月9のオーディションで永山監督がたまたま大人数の中で私のことを覚えてくれてたんです。私ってわからないと思うくらいビジュアルもどぎついので、異物感を楽しんでもらえたらなって思います。「誰だこの人」「しかもすごいメイク」みたいな感じで、だいぶ飛ばしてる性格の役なので、その異物感で不思議な気持ちになってほしいなと思います。 ──ところで、YouTube見てると完全に雨女ですよね。今日は晴れてよかったなって(笑)。 たぶん雨女じゃないんだと思います(笑)。 ──見る限り、どう考えても雨女ですけど(笑) 今年雨多かったじゃないですか(笑)。だから私は雨女じゃないです。 ──(笑)あんなに飲みキャラだったんだっていうのも驚きました。 確かに、若い頃から活動しているので、そもそもお酒のイメージがないっていうか、E-girls時代は体力とか健康面を気にして飲まないこともあったので、終わってから何も気にせず飲んでいます。ビールなんて全然太らないですから(笑)。 ──YouTubeやってよかったなって思いますか? やりたいことをやる、実現するみたいな気持ちになったので、やってよかったなと思います。この間は宇都宮に幼馴染と行ったんです。ずっと友達なんだけど、私が誘わない人間だし、お互い仕事もしてるし、忙しいから会うのも年に一回とかだったけど、誘うきっかけになって。あと長野に移住した元メンバーの子も何年前からかすごい声かけてくれていて、YouTube始めてから「行く!」ってすぐ行けるようになって、普段なかなか会えなかった人とかにも会えるからよかったなって思っています。 ──ちなみに、次に行ってみたい候補地は? どこがいいかな……E-girls時代にツアーとかで日本全国いろんなところ行ってたんですけど、正直人数が多いんで、ホテルに缶詰だったんですよ。だから国内旅行には行きたいなと思ってます。今、お父さんが青森に単身赴任していて。青森に湖があって、そこにサウナがあるんですよ。水風呂が湖みたいな。そこはお父さんが青森にいる間に行ってみたいなと思っています。青森はなかなか行かないから。 ──青森のお酒も美味しそうだし。 絶対美味しい!