自分の過去の発言を忘れたか? 麻生太郎氏が自民の衆院選惨敗「しっかり総括を」発言の笑止千万
《まずは自分自身の行動を総括した方がいい》《ピントのズレた発言だよ》《いい加減、引退したら》――。SNS上では辛辣な意見が目立つ。14日に開かれた自身の派閥会合で、惨敗した衆院選を振り返り、「大変厳しい結果となった。しっかり総括を行わなくてはならない」などと発言したと報じられた麻生太郎・自民党最高顧問(84)に対する反応だ。 【写真】元おニャン子生稲晃子氏が石破内閣の外務政務官に…米ロ中相手に務まるの?「不勉強」理由に取材拒否の過去 「頼りになるのは自民党しかないと、再び有権者に思ってもらえるよう、努力を重ねていこう」 出席者に向かって、こう呼びかけたという麻生氏だが、「頼りになるのは自民党しかない」という独りよがりの思いや、「一強多弱」による強引で強権的な政治手法が党全体の驕り高ぶりを招き、裏金事件を引き起こすきっかけになったのではないか。 さらに言えば、自民が多くの議席を失った一因は間違いなく裏金事件だが、麻生氏も決して他人事ではないだろう。 9月26日付の毎日新聞は、〈麻生派、パー券ノルマ超過「現金還付」と複数証言 裏金の温床か〉と題し、麻生派(志公会)が2017年まで、販売ノルマを超えてパー券を売った所属議員に対し、超過分を手渡しでキックバックしていた事実について同派の現職幹部が認めた、と報道。 さらに18年から口座振り込みに会計システムを変更した際に派閥の事務局長だった松本純元衆院議員が〈変更は「麻生会長が判断し決断した」と明言した。〉とも報じ、麻生氏がそれまで行われてきた派閥の裏金作りを知っていた可能性が指摘されていた。 17年以前の不記載は、政治資金規正法の公訴時効(5年)が成立しているとはいえ、麻生氏も国会議員として事実関係をきちんと国民に説明する必要があるのは言うまでもない。衆院選の敗北を総括するのであれば、まずは「隗より始めよ」ではないか。 1979年に38歳で初当選して以来、およそ半世紀にわたって政治家を続けてきた麻生氏。総理大臣も務め、2009年8月の衆院選で当時の民主党に大惨敗した際のテレビ番組では敗因についてこう語っていた。 「自民党に対する積年の不信や不満がこの選挙に集約された」 麻生氏は自身の発言を忘れたのかもしれないが、今回の衆院選も同じ。しかし、09年の時と違うのは自民に対する有権者の怒りの炎はまだくすぶり続けているということだ。 ◇ ◇ ◇ 裏金総選挙で少数与党に転落した自民党。●関連記事【もっと読む】では《裏金自民「企業・団体献金の禁止」そっちのけで「個人献金の税制優遇」だあ?カネ集めのためなら“斬新策”次々》【さらに読む】では《毎日新聞「麻生派裏金作り」スクープ報道…肝の証言から推し量る“戦後最長財務相”麻生氏が“脱税行為”の認識》を取り上げている。