「今や5割超え」総合・推薦入試の形式と対策の要諦 かつての指定校推薦やAO入試などとは大きく変化
簡単にいえば、合否の判定に、ペーパーテストの点数ではなく、受験する人の意欲や大学との相性を重視します。そして、書類選考や小論文、プレゼン、面接などの方法によって、受験生を評価します。 一方の学校推薦型選抜ですが、こちらは昔、指定校推薦や公募推薦と呼ばれていたものが合体したものです。高校の校長先生の推薦にもとづき、受験生の知識や思考力、学習歴や活動歴などをふまえて評価する入試方法です。 こちらも簡単にいえば、学校の成績や課外活動、資格試験、志望大学に対する熱意を評価する選抜方法です。
しかし、この学校推薦型選抜にも種類があります。ここからは説明のため、指定校型、公募型と名前をつけ、この学校推薦型選抜をさらに2つに分けて説明をしていきます。 ■学校推薦型選抜には2種類ある まずは学校推薦型選抜(指定校型)ですが、これは大学から高校に一定数の枠が与えられ、その枠の中で高校が生徒さんを推薦する形式です。昔の呼び方で「指定校推薦」といわれれば、おわかりの方も多いでしょう。 たとえば、A大学からX高校に指定校枠が2つ与えられたら、X高校から2名進学できる保証があるのです。学校の中では、この2名を決めるために学校の成績や試験を使った校内選考がおこなわれます。この校内選考があるため、大学を受験する段階で不合格になることはめったにありません。
指定校型の中には、大学の附属高校や系属高校からそのまま上位大学に持ち上がる内部進学という形式もありますが、これは大学の一貫校に通っていなければ関係ないため、説明は省略します。 最後に、学校推薦型選抜(公募型)ですが、これは指定校型と異なり、学校ごとの枠がない形式です。「校長先生の推薦」はもちろん必要ですが、校内選考はなく、あくまで形式的な推薦です。素行不良や欠席が多すぎることがなければ、問題なく推薦されるケースが多いです。
しかし公募型には別のハードルがあります。指定校推薦のように校内選考がないかわりに、大学・学部ごとに出願条件と試験があるのです。総合型選抜と同様に出願条件や試験があり、他の生徒さんと競うことになります。 ■推薦入試でチャレンジできる回数を増やす このほかにも、帰国生選抜や社会人選抜など一部特殊な選考方法はありますが、読者の方のほとんどがこれらの対象となることはないと思いますので、こちらについても説明は割愛します。