「今や5割超え」総合・推薦入試の形式と対策の要諦 かつての指定校推薦やAO入試などとは大きく変化
自分の将来像が明確になっている人(もしくはこれから明確にしたいと思っている人でも大丈夫! )なら、幅広くチャレンジできます。 ■総合型選抜ではビジョンと実績の「つながり」が重要 そうなると、将来やりたいことや大学で勉強したいことを早めに決めて、それが実現できる大学を探しておくことが大切です。かつ、将来の妄想をするだけでなく、具体的な行動をスタートできるとすばらしいといえます。 想像してほしいのですが、プロ野球の試合を見て「野球選手になりたい」と言っているだけの子どもと、グローブやバットをそろえ、野球チームに入って練習もしている子どもがいれば、どちらが野球選手に向いていると思いますか。当然、後者の子どもでしょう。
総合型選抜も同様です。将来やりたいことが決まっていて、すでに勉強や活動を始めている人の方が、意欲があると判断されます。そこに実績があると、さらに有利になります。 先ほどの例なら、野球選手になりたい子どもが、すでにチームのレギュラーにもなっていたらどうでしょうか。もちろんかならず野球選手になれるとは限りませんが、周りの大人の期待は高まります。これが、総合型選抜において実績があれば有利である理由です。
ただし、実績だけで合否は決まりません。あくまでも志望理由や将来のビジョンと実績の「つながり」が見られるのです。志望理由と「つながっていない」実績は、高く評価されません。ですから、まずは将来やりたいことや大学で学びたいことを明確にすることが、もっとも大切な一歩です。 ■指定校型の合格率は、ほぼ100%! 続いて、学校推薦型選抜(指定校型)について説明をしていきます。これは一言でいってしまえば、評定平均の高い人が合格する入試形式です。(学校にもよりますが)高校は大学の推薦枠(これを、「指定校枠」といいます)を持っています。
その指定校枠の中で、高校は大学に生徒を推薦することができます。しかも、その推薦を得ることができれば、ほぼ100%で大学に合格できてしまうのです。「ほぼ100%」といわれると、お得なものに感じますね。実際、指定校型は大変人気で、有名な大学の指定校枠はどの高校でもたいてい希望者が殺到します。 では、希望者がたくさんいて、指定校枠がいっぱいになってしまった場合、どうなるのでしょうか。そのときは希望者を選抜するために、学校が校内選考をおこないます。そしてこの校内選考は、基本的には評定平均で決まります(一部の学校では試験をおこなうこともあります)。