日本人の90%に「帯状疱疹」ウイルスが──感染力も“最強クラス” ワクチン定期接種、どうする?【#みんなのギモン】
■免疫低下で…発症しやすい人は?
馬野記者 「覚えていない人も多いと思いますが、子どもの頃に水ぼうそうにかかることが多い日本人では、成人の90%以上が体の中に帯状疱疹の原因となるウイルスが潜んでいると言われています」 「過去に発症した記憶がなくても、水ぼうそうは感染力が最強クラスなので、空気感染などで既にウイルスが体内に潜んでいる可能性があります」 「加齢とともに免疫が下がり、50歳を過ぎると帯状疱疹を発症する人が増加。80歳までに約3人に1人が発症すると言われています」 鈴江アナウンサー 「大人は水ぼうそうではなく、帯状疱疹という形で症状が出るんですか?」 馬野記者 「90%以上ということですが、ほとんどの人は子ども時代に水ぼうそうウイルスに一度は感染します。中には発症しない人や症状がものすごく軽い人もいますが、水ぼうそうになるのは子どもの時で、大人になってから発症するのはほぼ帯状疱疹です」 森アナウンサー 「ウイルスが潜んでいるということですが、一生付き合っていくしかないということですか?」 馬野記者 「ウイルスは生涯にわたって体内に潜み続けるといいます。私もお医者さんから『今後なることが度々あるかもしれません』と言われました。自分が違和感を覚えた時はすぐ病院に行って、お薬をもらうなど対処するようにしています」
■水ぼうそうにかかる子どもが激減
馬野記者 「そして、帯状疱疹はどの年代でも増加しています。特に20代~40代は2014年にぐんと伸びています(宮崎スタディ・1997年の発症率に対する変化率の推移)。2014年に子どもへの水ぼうそうワクチンの定期接種が始まりました」 「この調査を行った外山皮膚科の外山望院長によると、それ自体はとてもいいことですが、水ぼうそうにかかる子どもが激減しました」 「一方で、子どもで流行した時に大人も追加免疫を得ていたんですが、その免疫強化のチャンスが減ってしまい、皮肉にも親世代の帯状疱疹が増えているということです」 桐谷キャスター 「となると、予防接種はどうしていったらいいんですかね? 私の母も、打ったらいいのかとすごく迷っていました」