登山の相棒はカスタム・プロボックス!「登山も車選びも、誰かと競うものじゃない」
BGMはお気に入りのディーナ・カーター
「もともと色んな意味で競うのが好きじゃないんですよ。だから自分の好きなアメリカのカントリーミュージックをかけながら、一般道を流して走るのが好きですね。最近ではディーナ・カーターをよく聴いてるかな」。 古き佳きアメリカを彷彿させる、ちょっとポップなミディアムテンポのカントリー。いけしんさんのプロボックスのBGMとしてすごく似合う。 急かされて移動する必要はない。その道中も楽しめばいい。あくまでゴーイング・マイウェイ。自分のペースで楽しむことが、いけしん流ライフスタイルの極意なのかもしれない。 「皆さんも同じでしょうが、クルマは自分だけのプライベート空間。好きな登山に向けて好きなアーティストを聴きながら、好きなペースで行きたい。こだわりがないことが逆にこだわりになってますかね(笑)」。 リフトアップされた足回りも本格的なオフロード走行目的ではなく、登山に向かう道中での好きな道を行くための対策のひとつなのかもしれない。
「自分のYouTubeでもこのプロボックスがちょこちょこ映っているせいか、登山口などで視聴者の方から声をかけられる機会も増えました。そういう意味でもいいアイコンになってるのかな、なんて自画自賛しています(笑)」。
過程を楽しめれば無理に登頂しなくてもいい
「ソロ登山に出かけるときも、家族には一応行き先とアバウトな日程は伝えますけど、それも無理しなくていいと思っています。そのときの気象条件や自分の体調を考慮して、登頂できなくてもいい。誰のためでもなく、自分の好きなことをしているだけですね」。 乗り換える前の愛車、スズキ「ハスラー」とは8年の付き合いだったが、プロボックスともやはり長い付き合いになりそうだという。 商用車は快適装備が省略されるが、過走行や頑丈さが求められる傾向にある。そんな商用車ベースだけに、故障の心配がほとんど必要ない。そんなところもいけしんさんが相棒に求める資質なのだ。
順調にチャンネル登録者数が増えているYouTubeも、もともとは思い出づくり程度の軽いノリで始めたのだとか。 どうしても視聴者数を増やしたいとか、もっと目立とうという欲がない。それでもオーシャンズ世代の視聴者から人気を得ているのは、競争社会で頑張る人間たちを「競わない」空気感で癒しているからかもしれない。 「いいんですよ、自分の身の丈に合っていれば。自分のペースで十分です」。 自分を追い込み過ぎず、時には回り道をしてでも余裕を持つこと。そんな当たり前のことを、いけしんさんは優しく教えてくれているのかもしれない。 アントレース=取材 シャガデリック=文
OCEANS編集部