「サンクターボ」遂に復活? アルピーヌA290へ試乗 EVでもホットハッチを諦める必要ナシ!
本格的なホットハッチを諦める必要ナシ
さて、A290の航続距離は363km。長いとはいえないが、52kWhの駆動用バッテリーで軽めの車重に抑えているから、避けられないトレードオフといえる。慎重に運転すれば、このカタログ値へ接近することは可能なようだ。 気ままに普段使いしても、290km前後は走れるだろう。急速充電は、最大100kWまで対応する。サーキットの全開走行では、約7分で15%の電気を消費した。今後、ピットにも急速充電器が普及していくはず。 ちなみにタイヤは、専用開発された19インチのミシュラン・パイロットスポーツS5。技術者が指定する225/40のサイズが、このシャシーには最適なはず。純粋な操縦性を享受するために。 エネルギー効率やソフトウエア的な楽しませ方ではなく、トルクステアやリフトオフ・オーバーステアについて語れることが喜ばしい。バッテリーEVでも、本格的なホットハッチを諦める必要はないようだ。 英国価格は、かつてのようにお手頃とはいえないが、アバルト500eより楽しく、アイオニック5 Nより安価。もちろん、筆者はぞっこん気に入った。 ◯:素晴らしいサーキットでの走り アクセルで調整できるコーナリングライン 公道でも楽しめる動的能力 △:もう少し公道へフォーカスしても良いかも 車内に小物入れが足りない
アルピーヌA290 GTS(欧州仕様)のスペック
英国価格:約3万9000ポンド(約757万円/予想) 全長:3990mm 全幅:1820mm 全高:1520mm 最高速度:169km/h 0-100km/h加速:6.4秒 航続距離:363km 電費:6.0km/kWh CO2排出量:- 車両重量:1479kg パワートレイン:永久磁石同期モーター 駆動用バッテリー:52.0kWh 急速充電能力:100kW 最高出力:220ps 最大トルク:30.4kg-m ギアボックス:1速リダクション(前輪駆動)
マット・プライヤー(執筆) 中嶋健治(翻訳)