東レ&プーマ、サニブラウン選手とウエアを共同開発 5月19日のセイコーGGPで着用
東レと「プーマ」は、陸上男子のサニブラウン・アブデル・ハキーム選手とスポーツウエア「HSB ドーンコレクション」を共同開発した。5月19日開催の「セイコーゴールデングランプリ陸上 2024(以下、セイコーGGP)」で着用するほか、普段のトレーニングや国内レースでこのウエアを着用する。6月15日からは「プーマ」の一部店舗や公式オンラインストアでトレーニングシャツとパンツ、タイツ8アイテムを販売する。製品には「プーマ」のアイコン「プーマキャット」を特別仕様のゴールドにしているほか、同アイテムのロゴなどをあしらっている。 【画像】東レ&プーマ、サニブラウン選手とウエアを共同開発 5月19日のセイコーGGPで着用
サニブラウン選手と東レは昨年秋から、最先端の人工気象施設「テクノラマ」を持つ東レの瀬田工場(滋賀県)でテキスタイル開発に着手。ハイパフォーマンスを引き出す高機能素材の開発だけでなく、汗対策や着心地、UV対策など日常の練習や着用時のこだわりなどについてもディスカッションを行った。東レ・瀬田工場の人工気象施設「テクノラマ」は、東レが高機能素材の開発のために設置している研究開発センターの一部で、南極からゲリラ豪雨まで様々な気候条件を再現できる。
サニブラウン選手は「滞在しているフロリダは湿度が暖かくて湿度が高いという場所。競技用のウエアだけでなく、トレーニング時の快適性も大幅に上がったことで、とてもいいコンディションで練習もできるようになった。『プーマ』が自分の思いなどをとてもきちんと拾っていただけて、『ドーン(日の出)』をあしらったとてもいいデザインに仕上がった。かっこいいウエアだとパフォーマンスも上がることは間違いない」と思いを語った
今回開発した素材は、1.不快感を解消するための汗処理・軽量化、濡れ色の抑制、2.体力消耗を解消する遮熱・UVカット、3.動作阻害を解消するストレッチなど3つの観点で行った。トレーニングシャツには、吸水速乾素材の「フィールドセンサー 秒乾」や遮熱・防透素材の「ボディシェル EX」を、タイツにはスパンデックス「ライクラ」、ショートパンツには繊細なストレッチ素材「プライムフレックス」を搭載する。開発に携わった東レの大塚潤スポーツ衣料資材事業部長は、「トップアスリートのサニブラウン選手の求める1秒でも早くという機能性と、UVカットなどの快適性の両立には苦心したが、きちんとしたフィードバックもいただけて、いいものができた」と語った。
東レとサニブラウン選手は2023年4月にグローバルパートナーシップ契約を締結、着用するウエアの素材開発をはじめ、様々な取り組みを行っており、東レとプーマとは、シューズの開発にも着手しているという。