「育て方が違ったのかな」日本ハム・新庄監督〝絶縁〟の上沢直之に打倒を宣言 米挑戦→ソフトバンク移籍の流れに危惧 不義理右腕連絡なし
日本ハム・新庄剛志監督(52)が8日、昨オフに米大リーグに送り出した上沢直之投手(30)がわずか1年で撤退し、古巣に戻らずソフトバンクと契約したことに初言及。「すごく悲しいし、一緒にやりたかった」と心境を語った。常に前向きで滅多に批判めいた発言をしない指揮官が、「育て方が違ったのかな」とまで厳しく指弾。海外で苦闘中にも連絡を取り合っていながら、ライバル球団への移籍に際して何ら連絡もなかった不義理な右腕に対し、敵意むき出しに「打ち崩す!」と打倒を宣言した。 (山戸英州) 【写真】笑顔で上沢の肩を抱く新庄監督 ■不義理右腕連絡なし この日、千葉県鎌ケ谷市内の球団施設で行われたスタッフ会議に出席後、取材に応じた新庄監督は上沢のソフトバンク入りについて水を向けられると、静かな口調に怒りをにじませながら思いを吐露した。 「アメリカに行ってるときもやり取りはしていた。彼がああいう決断をして、育て方がちょっと違ったのかなあ」 エース格だった右腕は2023年シーズン終了後、米球界移籍を目指したポスティングシステムの利用を球団に認められ、複数球団との交渉の末にレイズとマイナー契約。契約金と年俸を合わせても3700万円程度だったため、日本ハムに入る譲渡金は92万円にとどまったが、指揮官ら球団あげての熱いエールで送り出された。 しかし、春季キャンプでは結果が残せず、開幕までのメジャー昇格を逃すと、レッドソックスに金銭トレード。慣れない中継ぎ起用や調整法が合わず、ケガにも見舞われてメジャーでの登板は2試合に終わった。シーズン終了後にフリーエージェント(FA)になると日本球界復帰を決断。復帰を促す日本ハムのオファーを断わり、ライバル球団に移籍した。 25年シーズン中にも国内FA権を取得できただけに、新庄監督は「すごい悲しいし、もう1年、一緒にやりたかった。すごくお世話になったファンのためにも…1年間、とんでもない活躍して、『さあどうぞ、どこにでも行ってくださいってね、あなたの自由ですよ』っていうところは期待しましたけどね」と失望感を露わにした。 上沢の移籍について口を開いたのはこの日が初めてだが、昨年12月にソフトバンク入りが決まった直後に、指揮官の心情の現れではないかとファンの間で騒然となったのが、SNSのインスタグラムで上沢のフォローを外し〝絶縁〟したこと。夕刊フジが改めて真意を問うと、新庄監督は「初めて(自分から)外したんじゃないかな。ちょっと悲しさが強くて、会話をするより先に外しておこうと思って」と説明した。