バド協会 エントリーミス連発で謝罪&刷新 代表総務を村井会長直下に、異例の自らマネジメント「私自身が直接関与」
日本バドミントン協会の村井満会長(65)が1日、国際大会へのエントリー漏れが相次いでいることを受け、謝罪した。同日に都内で会見を実施し、ミスの起こった原因と、再発防止策について説明。今後は組織ごと改変し、海外派遣の事務手続きを行う代表総務チームを、会長、副会長の直下にとする。村井会長自らが総務をマネジメントする異例の体制を敷くことを発表した。 相次ぐエントリーミスを厳しく受け止めた。村井会長は会見冒頭から「選手がこれから頑張っていこうとした矢先に、協会が選手の足を引っ張るようなエントリーミスを繰り返している」とし、「大きく反省しなければいけない。本当に心から申し訳なく思っている」と謝罪した。 現在の国際大会へのエントリー手続きは、リスト作成やエクセルへの打ち込みなどの手作業をほぼ1人で行う、そもそもミスが発生しやすい状況。そこにダブルチェックの実施不足や、エントリー締め切り後に送られてきた各所属からのエントリー依頼に柔軟に対応しすぎていたことが重なり、ミスにつながった。所属先の依頼の雑さも否めず、口頭や別件メールの末尾にエントリー依頼を付け足すこともあったという。協会だけでなく、各所属のずさんな依頼も含め、国際大会エントリーの窓口の確立、徹底ができていなかったことが、今回の不祥事につながった。 今後は再発防止策として、国際大会申し込み専用のアドレス設定や、事務作業の人員増加などを行っていく。その中で最も異例な改革が、海外派遣を担う代表総務チームを会長、副会長の直下とすること。従来は強化本部のもとに置いていたが、組織を改変し、村井会長自らが事務手続きなどの総務と深く関われる体制にした。 村井氏は「(強化本部のもとにあったことで)どうしても国際大会、強化には手を付けない思い込みがあった」と分析し、「直下に置く意味は全社的な支援体制が組めると思った。私自身が直接関与していく思いもある。不退転の決意で臨みたい」と真剣な表情で語った。 ◆これまでの日本バドミントン協会の国際大会エントリー漏れ ▽2022年8月 混合ダブルスの緑川大輝、斉藤夏組のジャパン・オープン。エントリー時に、誤って同じ所属先である斉藤の姉・栞の名で登録。申請の不備により、同ペアは出場不可に。 ▽23年7月 女子シングルスの大堀彩のカナダ・オープン。協会側の入国手続き不備のため。 ▽24年9月13日 女子ダブルスの五十嵐有紗、桜本絢子組のデンマーク・オープン。エントリー作業に誤りがあったため。 ▽同30日 男子シングルスの斎藤駿、同ダブルスの目崎駿太郎、藤沢佳史組のベンディゴ国際。エントリー作業に誤りがあったため。