“劇的V”の山内日菜子が今シーズンを総括 来季は「もっと早くシードを決めたい」
10日、茨城県のイーグルポイントゴルフクラブで「スピーダーチャレンジ 2024 決勝大会」が行われた。プロ・研修生の部で山内日菜子が「68」をマークし、大会連覇を達成。競技終了後、シード権喪失の崖っぷちから劇的Vを果たした今シーズンを振り返った。 【写真】優勝スピーチ中に涙を流す山内日菜子 来季のシード権争いも佳境を迎えていた11月の「伊藤園レディス」。試合が始まる前のメルセデス・ランキングは73位と“圏外”に位置していたが、窮地を救う逆転優勝を果たした。来季のシード権はもちろん、エリートフィールドとなる最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」への出場を決めた。 「優勝してすごくいい年だったなとは思うんですけど、なかなか成績が上がらない時間の方が長かったので、 本当にどうなることやらと思っていました」。今季初優勝までは、長いトンネルの中にいた。 「ワールドレディスサロンパスカップ」から4試合連続の予選落ち。さらには、「資生堂レディス」から5試合連続予選落ちと決勝進出もままならない時期を過ごした。「『最悪QTに行く』というぐらいの精神状態だった」と当時を振り返る。 ただ、そのトンネルを抜けるキッカケが9月の「ゴルフ5レディス」前にあった。同大会でいきなり2位の好成績を挙げたのだが、その背景にはシャフトの“大改革”があった。今まで、ドライバーと3番ウッドは50グラム台のシャフトを使用していたが、40グラム台へ変更。その即効性はバツグンで「すごく自分にあったものを見つけられた」と自信を取り戻した。 山内のセッティングを見ると、ウッドからアイアンまですべてフジクラのシャフトで統一。特にユーティリティに挿してある『MCH』は、「一番しっくりきてる」と替えられない逸品だ。「ユーティリティがすごく好きなんですけど、そのシャフトを基準に考えている」と、シャフト選びの極意も明かしてくれた。 最後に来シーズンの意気込みを口にした山内。「2勝目ですごく自信がついたので、来年はもっと早くシードを決めたい。優勝できるように準備していきたいです」。確かな手応えを胸に、さらなる飛躍を誓った。