かんぽ不適切販売問題 特別調査委が会見(全文1)モラルに欠ける募集人が存在
かんぽ生命保険で顧客に不利益となる不適切な販売が発覚した問題で、弁護士の伊藤鉄男氏を委員長とする特別調査委員会が18日午後、記者会見で最終報告書を公表した。 【動画】かんぽ不適切販売問題で調査結果公表へ 日本郵政の長門社長ら会見 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは、「かんぽ不適切販売問題で調査結果公表へ 日本郵政の長門社長ら会見(2019年12月18日)」に対応しております。 ◇ ◇
登壇者の紹介
司会:では、お時間になりましたので始めさせていただきます。本日司会を務めさせていただきます、渥美坂井法律事務所・外国法共同事業の弁護士の表大祐と申します。これより、かんぽ生命保険契約問題について調査した、特別調査委員会による記者会見を始めます。このあと17時から会社の会見を予定しております。それに合わせて特別調査委員会の会見も17時をめどに終了する予定です。 登壇者をご紹介いたします。皆さまから見て中央が、特別調査委員会の委員長を務めた西村あさひ法律事務所の伊藤鉄男弁護士。向かって左側が、特別調査委員会の委員を務めた、鈴木諭法律事務所の寺脇一峰弁護士。向かって右側が、同じく委員を務めた渥美坂井法律事務所・外国法共同事業の早川真崇弁護士でございます。 まず、お手元に配布したペーパーに沿って、伊藤委員長から調査結果の概要についてご報告いたします。そのあと、記者の皆さまからご質問を受け付けます。それでは伊藤委員長、よろしくお願いいたします。
調査の概要
伊藤:特別調査委員会の委員長を務めました、伊藤でございます。この調査報告書の概要というペーパーに基づいてご説明いたします。まず調査の概要について述べます。当委員会は、7月24日の設置以降、約5カ月間近くにわたって調査を行ってきました。その概要は以下のとおりであります。関係資料の精査と、ここに書いてあるとおりですが、ヒアリング調査は合計649名。役職員等、466人。募集人等、161人であります。そのほかアンケート調査、募集人アンケート、8万9400人余りの中で、3万8008人、回答率約43%というものです。さらに、支社長、エリア本部長アンケート、あるいは情報提供者からの情報を受けるなどしました。 次に事実関係について述べます。特定事案調査等の進捗状況につきましては、2014年4月から、2019年3月までの5年間に受理した、いわゆる特定事案に該当する契約の総数は、約18.3万件、契約者数、約15.6万人でありますが、うち、約14.8万件、契約者数約12.8万人について、顧客からの意向確認が終了し、そのうちの1万2836件については、顧客の申告どおりであれば、法令、または社内規則に違反する疑いが認められました。以下、こういう事案については違反疑い事案といいます。この違反疑い事案に関与した募集人の数は、現在かんぽ生命において確認中であります。