全米メディアが八村塁のNBAドラフトに注目「トップ5で指名される可能性あり」
ゴンザガ大で日本代表の八村塁(21)のNBAドラフトを展望する報道が活発になってきた。米メディアのNBCスポーツは、6月20日に行われるNBAドラフトの「模擬ドラフト」の最新版を更新。NBAドラフトのアーリーエントリー(大学卒業前選手のドラフト志願手続き)をすることを前提に八村がドラフト16位でブルックリン・ネッツに指名されると予想した。 記事では「八村がヤオ・ミンに次いでアジア歴代で2番目に認められる選手になるという専門家たちの予測は誇張ではない」と評価。「経験があり俊敏なフォワード(の八村)はNBAでのプレーの準備はできており、複数ポジションで守備ができ、ある程度の距離から放つシュート力も加わった」と続けた。 八村は、今季ゴンザガ大で37試合に出場し、35試合で2桁得点をマーク、そのうち20得点以上は21度あり、ダブルダブルも4度記録した。1試合平均では、19.7得点、6.5リバウンドの成績を残して、シュート成功率は59%。大学バスケットボールの最優秀選手に贈られる「ジョン・ウッデン賞」の投票で上位10名に入り「オール・アメリカンチーム」に選出されている。 NBAドラフトを予想するサイト「NBAドラフトネット」もシカゴ・ブルズからドラフト4位の指名を受けると予想している。 「八村はNBAドラフトで10位以内の指名を受ける見込みで、トップ5に入る可能性もあると考えられている。英語が上達、米国文化にも、すぐに馴染んだ快活な青年だ。大学キャリアを終えた後は、アジア諸国におけるバスケットボールの注目を高める存在になり、日本全体のバスケットボールの代表となり、相当な数のスポンサー契約を得るだろう」と評価。 NBAにおける歴代の比較選手はアントワン・ジェイミソンとも記し、「運動能力があるフォワードで多彩な技術を持ち賢明な判断を下すことができる。スムーズなプレースタイルで、頼りになり安定したパフォーマンスを残し、個人の栄誉よりチームのパフォーマンスと勝利を優先するチーム重視型の選手だ。素晴らしいミドルレンジのジャンプシュート力を持ちシュートの距離と安定性はのばし続けている。俊敏さ、スピード、跳躍力を持つ平均以上のアスリート。コートをよく走り速攻で得点を決める」と絶賛。 シーズン序盤にマウイで行われたマウイ招待チャンピオンシップで、NBAドラフトの1位指名候補で、ナイキ製シューズが壊れ負傷、したことが有名となったザイオン・ウィリアムソンの所属する名門、デューク大学と対戦しゴンザガ大を勝利に導いたことも紹介された。 一方、八村の課題については「1対1でのスキルを上達させる必要がある」、「試合感覚を磨き続ける必要がある」、「両手を広げたときのウィングスパンは素晴らしいものを持っているが、身長2メートル3センチの体格はパワーフォワードのポジションでは少し小さい」、「(NBAでスモールフォワードを務めるには)シュートレンジを広げることを考えるべきで、3ポイントシュートを武器として成長させるべき」などと指摘されている。 八村は、まだアーリーエントリーをしてNBA入りを目指すのか、あと1年大学に残るのか、その進路については明らかにしていない。いずれにしろアーリーエントリーの期日が、4月21日に設定されているため、近日中に意思を表明すると見られている。