蓮華山大相撲、6年ぶり復活 宝達志水、10月12日 協会「まちの伝統継承したい」
●子ども大会も本来の形に 宝達志水町で650年以上続く神事相撲「蓮華(れんげ)山大相撲」(北國新聞社後援)が10月12日、6年ぶりに通常開催される。2019年以降、台風やコロナ禍で見送られてきたが、伝統継承のため復活することになった。昨年は規模を縮小した子ども大会も学校対抗戦を復活させるなど本来の形で実施する。関係者は「能登半島地震の復興の思いも込め、相撲で町を盛り上げたい」と意気込んでいる。 蓮華山大相撲は、宝達志水町子浦にある真宗大谷派専勝寺と子浦出雲神社の奉納相撲。古式にのっとり、かがり火を四隅にたいた蓮華山相撲場で、加賀、越中、能登の力自慢による熱戦が繰り広げられてきた。 しかし、2019年は台風で中止となり、子ども大会のみ実施。新型コロナの感染が拡大した20~22年はいずれも開催を見送った。昨年はコロナの5類移行を受け、開催に向けて準備を進めたが、コロナの影響は残り、参加者確保にめどが立たなかった。町外からも出場者が集まった子ども大会の個人戦のみ開催した。 今年は、主催の蓮華山相撲協会が「歴史ある相撲場を後世に残したい」との思いの下、昨年から開催に向けて準備を進めてきた。多くの出場者が集まる見通しで、大会を盛り上げるため、夜店や竹灯籠によるイルミネーションも予定している。子ども大会には、町内の小学校から45人ほどが出場する予定だ。 蓮華山相撲協会の浄光寛会長は「ついに本来の形で開催できる。相撲のまちの伝統を継承していきたい」と話した。