斎藤知事「文書対応は適切」片山元副知事「パワハラと認識していない」“告発文問題”調査の百条委員会で最後の証人尋問
読売テレビ
発端となる告発文書がマスコミなどに配布されてから約9か月。25日、斎藤元彦・兵庫県知事の一連の疑惑に対する百条委員会が開かれました。最後となる証人尋問で自ら語ったことは。 告発文書をめぐる一連の問題で、調査の山場を迎えた斎藤知事。“パワハラ疑惑”などをめぐる県議会の百条委員会で25日、最後の証人尋問に出席しました。 兵庫県・斎藤元彦知事 「良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、また何事も付け加えないことを誓います」 (Q:(告発者の調査について)知事からどう指示?) 「職員の名前や企業名など具体的な個人名が出されて、その方々の誹謗中傷性の高い文書ですから、しっかり調査するように指示をしたと記憶している。『適切に対応してください』と」 ことの発端は約9か月前。“パワハラ”や“おねだり”など、7項目にわたる斎藤知事の疑惑を告発する文書がマスコミなどに配布されたことから始まりました。 文書を作成した県の元幹部は公益通報制度を利用。一方で県は、内部調査の結果、「核心的な部分が事実と異なる」などとして、男性の懲戒処分を決定しました。その後、元幹部は死亡。自殺とみられています。 これまで2回にわたる証人尋問に出席した斎藤知事。 斎藤知事 「道義的責任というのは何か、私はわからない」 県議会は斎藤知事に全会一致の不信任を突きつけ、知事は失職を選択。 11月に行われた兵庫県知事選挙で出直し選挙に臨み、当初は苦戦するとみられていたものの、SNSやネットでの強力な支持などを追い風に再選を果たしました。 「県政を前に進める」と語っていた斎藤知事。 牧野天稀記者 「午前8時半です。傍聴券配布前にもかかわらず多くの方が列を作っています」 そして25日、注目の証人尋問を傍聴しようと、兵庫県庁には朝から100人を超える市民らが訪れました。 傍聴券配布に並んだ人 「よく言われている“壊れたレコーダー”ではなくて、きちんと質問に『はい』『いいえ』で答えていただきたい」 「自分のしたことは、自分の言葉できちんと説明してほしい」 知事らの一連の対応は適切だったのか?最後の証人尋問で語ったことは―。 25日、大詰めを迎えた兵庫県の百条委員会。午後には斎藤知事の最側近だった片山安孝元副知事が証人として姿をみせました。告発した元県民局長が死亡した問題を受け、副知事を辞職した人物です。 改めて斎藤知事の“パワハラ疑惑”について問われた片山元副知事。 百条委員会 「告発文書の“パワハラ”の指摘、これは『事実無根』『嘘(うそ)八百』ではなく、真実相当性が含まれる認識に至るのでは?」 兵庫県・片山安孝 元副知事 「パワハラと認識していません」 また片山元副知事は、死亡した県民局長の公用パソコンを回収するなど、県の内部調査を主導する役割を担っています。 百条委員会 「文書作成に関わったと思われる、『職員メール履歴の調査』の発案は?」 片山元副知事 「人事当局かもしれないし、『メールでやりとりしている可能性があるか』と誰かが言った気もするし、発案はわからないが、言えるのは、最終的にやろうと最終決定したのは私」 百条委員会 「知事の指示で公用PCを押収したのはふさわしかったか?」 片山元副知事 「押収したという認識はありません。県の公用物を回収したという認識」 そして、午後3時から始まった斎藤知事への最後の証人尋問。 (Q:(告発者の)退職保留はあなたの指示?) 兵庫県・斎藤元彦知事 「3月時点で作成配布された文書が全体として、当事者の認識として、誹謗(ひぼう)中傷性が高い文書というのは、私ども県の認識でしたから、それに基づいて退職を保留したり、人事当局として判断をされ、最終的には了承した」 (Q:公益通報者保護法の改正を知らないと証言) 斎藤知事 「3月20日の文書に対する対応については、適切であったと、県当局そして県の弁護士とも相談しながらやってるので、全体として問題なかった」 (Q:『風向きを変えたいよね』と発言?) 斎藤知事 「私の認識、記憶では、風向きを変えたいと発言した記憶は全くない。懲戒処分は、県の人事当局が調査をして、懲戒処分に該当する事案が4つ認定されたので、正規の手続きを経て対応した。私が公益通報の結果を待つということを了承したり、公益通報の結果を待たずに『やれ』と言ったことはない。 今回は県の懲戒処分ですから、独断でする ということは基本的にできない。数回の人事課による内部調査の中でも、(文書は)うわさ話を集めたということを、こういった証拠がありますと具体的に出してこなかったので、外部通報の保護要件である真実相当性は満たさないというのが、今の見解」 今も続く証人尋問で百条委員会は真相に迫れるのでしょうか。
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