野呂佳代はいい作品に欠かせない! 『ザ・トラベルナース』中井貴一の広島弁も久々に炸裂
『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)第3話でフィーチャーされるのは看護師・森口福美(野呂佳代)。マッチングアプリで出会った男性・三原裕樹(馬場徹)が患者として西東京総合病院に搬送され、運命の恋、いわゆる看護師が患者に対して恋に落ちるナイチンゲール症候群に陥ってしまう。 【写真】『虎に翼』とは別人のようなキャラで奮闘中の森田望智 嘘をついて入院し続ける詐病の疑いで強制的な退院を余儀なくされた三原。結果的に、彼は食後に腹痛や嘔吐を伴う「上腸間膜動脈症候群」ではあったが、詐病をしていたのは半分は本当。その理由というのが、新米ナースの中村柚子(森田望智)だった。 この第3話で初めて明らかになるが、中村は看護学校を卒業後、地下アイドルを経て、現在の看護師に転身。元アイドルで現役ナースという肩書を売りにして、「ユズッコ」の愛称でSNS配信を行っている。三原はアイドル時代からのユズッコのファンで、つまりは中村と運命の再会を果たしてしまったことで、詐病をしていたのだ。 満更でもない表情で三原にファンサをするアイドルの中村を他所に、傷心モードの森口。演じる野呂佳代は、誰もが認める名バイプレーヤーとなった。映画『怪物』やドラマ『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)といった名作/話題作への出演だけでなく、2024年は『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)、『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)、そして『ザ・トラベルナース』と3クール続けての連ドラに出演中。 細かな人物設定はもちろん異なるが、人懐っこく、ムードメーカーというキャラクターは、多くの作品で共通しており、野呂は俳優としての確固たる立ち位置を築きつつあるのかもしれない。静(中井貴一)の握ったおむすびを食べて元気を取り戻した森口が、「誰のせいだと思ってんだ、ユズッコ!」と睨み付けるも、動じずに飄々としているユズッコこと中村との関係も今後が楽しみになってきた。 睨みを利かせていたのは森口だけでなく、静のドスの利いた広島弁が久々に炸裂。相手は、第3話で初登場となった消化器外科医・大貫太(マキタスポーツ)だ。患者を診ようともせず、看護師の意見も聞かない大貫に、静は背後にまわり「俺の診断いうて、ちゃんと診たんか? おんどりゃあ!」と圧をかける。新院長・薬師丸(山崎育三郎)の「人事を含めて、組織改革を根本的に見直す必要がありそうですね」という神の宣告もあり、大貫の外科部長への出世は白紙になりそうだ。 第4話では、モンスターペイシェント・四谷純子(西尾まり)を相手にする歩(岡田将生)が医療ミスを起こしてしまう。さらには、歩の過去が明かされていくようだ。
渡辺彰浩