【沖縄在住・美容ジャーナリスト加藤智一の「沖縄美トリート」】「星のや沖縄」
琉球王朝の伝統を五感で体験できるプログラム「琉球紅型滞在」
「星のや」では“何もしない贅沢”という過ごし方ができる一方で、その土地の伝統や文化を楽しめる特別プログラムが豊富に用意されているのも魅力です。今回選択したのは、「琉球紅型滞在」。琉球王朝時代の交易と沖縄独自の自然が育んだ伝統工芸品「紅型」への理解を深める2泊3日のプログラムです。 初日、チェックインした後、まずは紅型の作品をみながら、紅型の歴史や絵柄の意味についてレクチャーを受けます。そして、職人の手ほどきを受けながら、紅型制作を体験します。使用する型は梅や牡丹など、祝いや祈りが込められた古典模様をモダンにアレンジしたオリジナルデザイン。色の刷り込みかた、隈取の色の重ね方などを聞きながら取り組みます。 夕方からは、「紅型庭めぐり」へ。「星のや沖縄」のスタッフとともに、施設内を散策することで、サキシマスオウやフクギといった染料となる植物について五感で学びます。 そして、ハイライトとなるのが2日目。午前中には鮮やかな紅型に込められた想いを理解しながら、琉球古典舞踊の代表的な演目「女七踊」を鑑賞します。 その後、紅型制作を再開。午後にはお茶とお菓子も届けられ、小休止をとりながら作品を作り上げます。そして、3日目には紅型染めの仕上げの工程のひとつ、生地に付着した糊を洗い流す紅型水元の方法を教わり、このプログラムは終了します。
沖縄の野草のエネルギーで肌と心を再生するスパ
紅型制作の合間にリフレッシュとして体験したいのがスパ。赤瓦の平屋が特徴的なスパ棟には3つのトリートメントルームとアフタールームを完備。沖縄の植物を取り入れたスパメニューのなかで、シグニチャーとなるのが「月 TSUKI」。 月桃や長命草の葉、伊江島産の黒米粉を練って蒸しあげた月桃玉を身体にあて血流を促しつつ、さらに全身のオイルトリートメントを行うリラクゼーションメニューです。 ボディに寄り添うように手のひらを密着させながら、寄せては返す波のように筋肉をやさしくほぐしていく手技。そして、月桃のやさしく清涼感のある香りで心身はいつのまにかお休みモードに……。日常生活の疲れやもやもやをすっきりリリースすることができます。