「さらばモデル年金」誰も知らない財政検証の進化
終身給付が保障される公的年金は長生きリスクへの保険なので、長生きすれば年金での差はさらに広がります。この会議では、妻が継続就労しない場合の配偶者手当と配偶者控除による夫の収入のメリットは、33年間利用で670万円程度との試算も示しています(「東京でのくらし方、働き方について~わたしたちの思い~<東京くらし方会議>」) また東京都は、くらし方会議の生涯収入の試算結果に関する動画を作って、今年10月1日の適用拡大の前後で山手線をはじめとした都内の電車内や各駅、スーパーなどでどんどん流し、今もYouTubeやTVerで配信してもいます(「東京ライフ×キャリア」)。
次は、10月1日、被用者保険の適用が101人以上の企業から51人以上への拡大がなされた日に開催された東京くらし方会議での、発言です。 知事、ありがとうございました。今日は、最賃の引上げ、被用者保険の適用拡大の日です。 直近では2回適用拡大がなされていて、2016年の時は年金局の見込み以上に適用が進みました。あの頃は、「働き損」などというウソの話が出回ってなかったのも大きかったと思います。 3号制度に関しては、昭和の日本は、女性は働く場が制限され、育児、介護の家庭内での必要もあり、男性の働き方もむちゃくちゃだったので、女性が家にいることはある意味合理性を持っていたとも言えます。そして当時の専業主婦へのセーフティネットとして、第3号被保険者制度が作られました。
セーフティネットだから、使わない方が得になるように設計されています。 昭和の時代よりも、今はみなさん女性活躍応援団の努力のおかげもあって、女性の働き場も整備され、介護保険や子育て支援も整備され、男性の働き方も少しは改善されてきたので、家庭の特別な事情がない限り、セーフティネットは使わない方がよいのですが、制度を知らないままにこの世界に参入してきた人たちは、「働き損だ」「3号は不公平だ」と言い続けました。