『黒神話:悟空』TGA落選への中国ゲーマーの憤りにプロデューサーが共感示す―ゲーム制作に真剣であるが故の落胆と人生観交え熱弁
『黒神話:悟空』プロデューサーでGame ScienceのCEOも務めるFeng Ji氏は、中国のSNS「weibo」を通じて先日行われた「The Game Awards(TGA)」の授賞式に関するコメントを投稿しました。 【画像全3枚】
「今年のTGAの選考基準がまったくわかりません。」悔しさ滲む第一声
コメントでは7年間のプロジェクトがこれで正式に終了したことを述べることから始め、TGAでは4つの賞にノミネート、最終的には2つの賞を獲得したことに対して満足していることを示しました。しかし、その裏に失望や後悔があることも認め「今年のTGAの選考基準がまったくわかりません。」とTGAでのGame of the Yearを逃した悔しさをにじませています。
この点について多くの中国ゲーマーが強く抗議している現状にも触れ「ユーモラスな皮肉たっぷりの表現の数々に笑い死にしそうです。」と冗談交じりの一言。これらの行動に理解を示し「同じ不快感を感じます。なぜなら、これらの感情の背後には痛みや悪意ではなく、自尊心や自信があることを知っているからです。」「実際私が誰よりも自信を持っています。」と開発者ならではの共感を露わにしました。
「公平に幸福が分配されることこそ優れたゲームの最大の価値」熱く語るゲーム制作への思い
続いて自分の仕事の1つは従業員を安心させることにあると述べ、「評価された時だけ自信を持つ訳にはいかない。」「確かなことは自分がする選択だけで、その時こそ自信が必要になるのです。」と本作、およびゲーム制作に対しての真剣さ故の自信を熱弁。ゲームがプレイできる幸せがある一方、そうでない人々も存在するという現実を嘆きながらも「だからこそより良いゲームを作る必要がある。より平等に、公平に幸福が分配されることこそ優れたゲームの最大の価値だと信じているから」と人生観とも言えるような熱い思いを記しています。
コメントの末尾では「黒神話の物語が迷いを抱える人たちに前に進む勇気を与えられれば幸いです。世界は美しくそのために戦う価値があります。」と作品に込める思いと共に人々にエールを送るFeng Ji氏。惜しくも逃したGame of the Yearへの悔しさがきっかけではありますが、彼の強い意志と暖かい心が垣間見える機会となりました。
そんなプロデューサーの自信の結晶とも言えそうな『黒神話:悟空』は、PS5/WindowsPC(Steam、Epic Games Store)向けに販売中。□サプライズ□の大型アップデートでボスラッシュモードが追加されています。
Game*Spark 焦生肉
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