新開航

大村ボートのルーキーシリーズ第17戦「スカパー・JLC杯」は26日から31日まで開催される。前節の桐生68周年で2度目のGⅠ制覇を成し遂げた新開航（福岡）を中心に繰り広げられるV争いはもちろん、期末勝負駆けにも見逃せない。 ◇ 通算22Vと断然の実績を誇るオーバーエージの新開が揺るぎなき主役だ。今年はクラシック、オールスター、グラチャン、オーシャンCとSGに4節出場するなど戦ってきた舞台が違う。F休みで下関チャレンジカップには出場できないが、次節のまるがめ周年の結果次第では初のグランプリ出場の可能性を残すだけに、この同世代対決で大村初Vを決めて勢いを加速させたい。 〝打倒・新開〟の筆頭は中村日向（香川）だ。昨年は1月の児島でデビュー初Vを飾ると、続く四国地区選（鳴門）でGⅠも制覇。さらに平和島クラシックでSGデビューと一気にブレークした。昨年の4Vに比べると今年の優勝1回は物足りないが、波に乗れば一気に頂点に立っても不思議はない。 このGⅠ覇者コンビに割って入るなら浜野斗馬（香川）か。今年2月の鳴門ボートレースレディースvsルーキーズバトルでデビュー初優勝。その後は3、7、9月（いずれもまるがめ）でVラッシュと充実ぶりは目を見張る。3期連続でのA1キープとともに、ここでルーキーシリーズ（RS）初Vを決めれば年間優勝回数で来年の若松クラシックでのSGデビューも視界に入ってくる。常住蓮（佐賀）はデビュー初優勝だった今年3月に続いて8月にも同じ地元のからつでV。地元以外でのVを目標に攻めて出る。新開（12優出）に次ぐ今年10優出（1V）の安河内健（佐賀）は、F2になった9月のGⅠヤングダービーからの悪い流れを断ち切りたい。 ともに昨年のデビュー初Vから今年はここまで3Vと飛躍を遂げている中島秀治（滋賀）と島川海輝（山口）も侮れない。中島はF2ながら前節の鳴門RS第16戦で王道Vを飾ったばかりで、B1の島川は初のA1を確実にする充実ぶりだ。RS4節連続優出（うち1V）中の飛田江己（埼玉）、同じくRSの主役クラスに成長した松本純平（埼玉）も楽しみだ。今年デビュー初Vを飾った石本裕武（大阪、1月の住之江RS）、長谷川晴哉（群馬、4月の平和島一般戦）、久永祥平（東京、6月の江戸川一般戦）、登玉隼百（兵庫、7月の江戸川一般戦）、中野希一（埼玉、10月の戸田RS）は2度目の美酒を目指す。地元の長崎勢はオーバーエージで出場する田川大貴と、A2初昇級を目指す真鳥章太に期待だ。（井置浩二）