中村江里子さんが語る「日本とフランスの恋愛事情」。年齢差や同性婚の考えの違いとは
同性婚も多いフランス。日本では高齢層が反対
鈴木:日本ではまだ同性婚が認められていませんが、フランスでは2013年に同性婚法が成立しています。 中村:まわりでも同性カップルは多いですし、隠すことなく公表されています。同性婚をして子どもをもつ人も少なくありません。 鈴木:アメリカの会社が世界24か国で調査した結果によると、日本では74%の人が同性婚に賛成しています。一方、別の調査では高齢者に反対意見が多い傾向があります。同性婚に宗教上の理由で反対する人たちもいます。日本では家制度を守るなどの理由で、選択的夫婦別姓がまだ認められていません。
フランスは夫婦別姓の方が多い
中村:夫婦別姓は、フランスでは議論にならないほど当たり前になっています。フランス人同士でも国際結婚でも、夫婦別姓の方が多いです。ただ、いずれの場合も公的な書類には生まれたときの姓の記載を求められます。また、子どもたちの友人には両親の連結姓のお子さんも多いです。多様性は日本だと会社でも、受け入れられないのでしょうか。 鈴木:選択的夫婦別姓は国民の6~7割が賛成しているという調査結果がありますし、経団連も「女性活躍を阻害する」と早期実現を求めています。政治はこうした声を聴くべきだと思います。多様性を認めない企業への社会の視線は年々厳しくなっています。若い世代は多様性を自然に受け入れていて、多様性を認めない企業は、今後存続自体がむずかしくなるでしょうね。
ESSEonline編集部