ハンドメイド作品の効果的な売り方 プロが教える“マーケティング4つの極意”
手芸や作品作りが趣味の方、興味がある方、必見! ハンドメイド作品を売る場合のイロハをマーケティングのスペシャリスト・山口実加さんに伺いました。(取材・構成・文:クリエイティブ・スイート) 【解説】実店舗とネットショップのメリット・デメリット ※本稿は、『PHPくらしラク~る♪』2025年1月号より、一部を抜粋編集したものです。
国民の大半が興味あり!? ハンドメイドの需要拡大
全国の20~60代男女100人程度に対して行なわれたハンドメイドに関するアンケートによると、約9割の方がハンドメイドに興味があると回答しています(共同通信PRワイヤー調べ)。 いまハンドメイド制作の需要は確実に高まっています。そして、作る楽しみを覚えると「ほかの人に手に取ってもらいたい!」と思う方も増加する傾向にあります。 ただし、大手フリマサイトなどでは、石けんなどの衛生品や著作権に引っかかるキャラクター作品は、販売してはいけないという規定があります。売る際は、規約をきちんと読んでから始めましょう。
初心者でも運営しやすいネット販売がオススメ!
ハンドメイド作品を売る方法は大きく分けて2つあります。それは、実店舗販売とネット販売です。初心者の方には実店舗での販売より、先にネットでの販売をおすすめしています。 ネットショップの魅力は、ずばり誰でも簡単に始められるという点です。実店舗だと店頭に並べる在庫の確保が必要だったり人件費がかかったり......何かと用意が大変で、出費がかさみます。 一方、ネットであれば、一人で家にいながら簡単に販売することができ、大量に在庫を抱えずに始められます。ネットで名前が売れると催事への参加を誘われることもあるので、いずれはお店をもちたいという人も、まずは知名度を高めるためにネットから始めるのがオススメですよ。 ただしネット販売にも知識と土台作りが不可欠。次は、ショップの土台作りについて紹介します!
ハンドメイド物販コンサルタント直伝! ショップ作成4つの極意
まだ何を作って売ろうか悩んでいる、そこのあなた。リスクを回避しつつ、うまくファンも獲得できる、ショップの土台作りをご紹介します。 時間があまり取れない方、ズボラな性格で心配だなあと思われる方こそ、土台作りをしっかりしておきましょう! ネット販売は土台が大事になってきますよ。 【POINT1】 買い手のニーズをリサーチする まずは、ショップで収益を出したいかどうかを考えましょう。趣味で作った作品を売りたいだけだったら、自分の好きなものを売って構いません。対して収益を出したいと考える場合は、自分が作りたい商品よりもお客様が求めている商品を作るべきです。 そこで必要になるのがリサーチ力。いまのトレンドや、求められているものをSNSや検索エンジンのトレンド、ほかのショップのトップページやレビューから調査しましょう。 【POINT2】ライバルが少ない市場の調査をする 求められている商品が見つかれば、次は売れる市場を探します。競争の激しい市場には大手企業も参入してきますので、売り上げは期待できません。なので、競争の少ない「ニッチな市場」を見つけ、その市場で挑戦するのがオススメ。 ただし市場が小さ過ぎると売れないので、あくまで「需要はあるけど、まだ広まりが小さい」分野を見つけましょう。見つけ方はPOINT 1 と同じく、ネットを活用するのがオススメです。 【POINT3】 検索エンジンから商品デザインを考える 売れる見込みのある市場と商品を見つけたら、お客様のニーズに応えるデザインや機能を考えましょう。そこでキーになってくるのが「サジェストワード」です。検索エンジンで文字を入力した際に、キーワードが予測されて表示される機能のことを指します。 たとえば、「イヤーカフ おすすめ」などと入力すると売れているイヤーカフが表示されます。それらを参考にして、お客様のニーズに応えられる商品をデザインしましょう。 【POINT4】使用イメージが湧きやすい写真を撮る 商品ができあがったら、サイトに掲載する写真を撮影します。写真は商品の売れ行きを大きく左右します。 アクセサリーを売る場合、ただ机の上に置かれた写真を載せるのと、そのアクセサリーを着用したイメージ写真を載せるのとでは、雲泥の差があります。 前者は自分が着けたイメージが湧きにくく、後者はより鮮明にイメージができるのです。買い手の立場に立って、より商品を使用するイメージができる写真を目指しましょう。 ・「あなたから買いたい!」と顧客に選ばれるショップを作ろう! ネットショップは、リスクが少なくメリットは多いのですが、ほかのハンドメイド作家さんたちの中に埋もれてしまう可能性があります。ほかのショップと差別化するために大事になってくるのが「コンセプト」です。 たとえば、「かわいい」「Z世代向け」「ピンク」などコンセプトを決めて販売サイトや商品を作ると、おのずとコンセプトに合ったお客様がショップにアクセスしてくれるようになります。ブレることなく貫くのがとても大切ですよ!