ロケットエンジン試験、再び火災 JAXA開発の「イプシロンS」
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は26日午前、開発中の小型固体燃料ロケット「イプシロンS」の2段目エンジンを地上で燃焼させる試験を鹿児島県の種子島宇宙センターで行ったが、異常燃焼が起きて火災が発生した。このエンジンは、昨年7月に秋田県の能代ロケット実験場で行った試験でも爆発事故を起こしている。 【動画】「イプシロンS」のエンジン燃焼試験中に起こった爆発 23年
JAXAによると、けが人は確認されていない。 今回の試験は午前8時半ごろ開始。オレンジ色の炎とともに「ゴーッ」という音が響き始めて約1分後に、「ボンッ」と大きな音がして、白い煙が上がった。現地では「異常燃焼が起きて、一部火災が発生しています」との放送が流れた。 昨年7月の試験では、点火装置の金属部分の一部が溶融して飛散した結果、エンジンを覆う容器の断熱材が損傷して燃料に着火して爆発。実験場も大破した。JAXAは点火装置を断熱加工するなどの対策を取り、今回の再試験に臨んだ。 2024年度中にイプシロンSの実証機を打ち上げる予定だが、今回の事故で計画は見直しを迫られる可能性がある。