2024年版 使い勝手良し、走り良し!「最強」電動SUV 10選 カテゴリー別ランキング
フィスカー・オーシャン - 航続距離
優秀賞: BMW iX、ポールスター 3 SUVのボディ形状は空力の面で理想的とは言いがたいが、巨大なバッテリーを搭載することで効率の悪さを補うメーカーもある。航続距離の長い電動SUVの代表格となっているのが、フィスカー・オーシャンだ。最上位グレードの「エクストリーム」は1回の充電で最長707kmも走行可能とされる(WLTPサイクル)。 中間グレードの「ウルトラ」も690kmという驚異的な数値を謳っている。弊誌はまだ徹底的な試乗テストはできていないが、この2つのグレードにはヒートポンプが標準装備されているので、冬でも航続距離はかなり保たれるはずだ。バッテリーは106kWh と大容量だが、200kWの急速充電に対応している。 航続距離以外の点では、おおむね快適で、静粛性も高く、実用的で、運転しやすい。ステータスを「走り」に全振りしていない分、扱いやすいクルマとなっている。価格としてはウルトラが5万900ポンド(約970万円)、エクストリームが5万7900ポンド(約1100万円)と、他の高級電動SUVたちと比べると少しだけ安く感じられる。 最も安価なエントリーグレードの「スポーツ」は3万6900ポンド(約700万円)からで、航続距離は464kmとされる。 他に航続距離が長いEVとしては、BMW iX xドライブ50(615km)かポールスター3(610km)があり、どちらも高価だが快適な高級SUVだ。
テスラ・モデルY - エネルギー効率
優秀賞:ヒョンデ・アイオニック5/ジェネシスGV60、フォルクスワーゲンID.4/スコダ・エンヤク 航続距離を伸ばすために大容量バッテリーを積むのもいいが、当然ながらバッテリーが大きければ大きいほど充電に時間がかかる。急速充電の料金も安くない。エネルギー効率(電費)を高め、小さなバッテリーを最大限に活用する方が賢い選択に思える。 現在のところ、文句なしの効率王者はテスラだ。モデルYのシングルモーター(RWD)仕様の電費は6.4km/kWhで、実走行でもこれに近い数値が出る。デュアルモーター(AWD)仕様のロングレンジは6km/kWhと若干劣るが、それでも素晴らしい。もちろん、車高が低く、空力に優れたモデル3はさらに優れている。 テスラの極めてミニマルな内外装デザインは万人向けではないし、ドライビング・エクスペリエンスも規範的なものではないが、モデルYの基本的な資質に異論はない。サイズの割に室内が広く、速く、魅力的な走りを見せる。 部品を多く共通化するモデル3は最近改良を受け、電費をさらに高めたほか、快適性とインテリアの雰囲気が改善された。同様の改良は最終的にモデルYにも実施されるだろう。 テスラがお気に召さないなら、シングルモーターのヒョンデ・アイオニック5やジェネシスGV60(両車パワートレインを共有)もかなり高効率だし、フォルクスワーゲンID.4やスコダ・エンヤク(こちらもパワートレイン共有)も最近大幅に効率を上げてきた。