朝の味噌汁は作りますーー売れに売れても自然体、川口春奈の胸中 #なぜ話題
「身代わり」で世に知られた
今月9日には、出演映画『身代わり忠臣蔵』が公開になった。ムロツヨシが吉良上野介とその弟の2役を演じ、死んだ兄の身代わりになって奮闘するというコメディー時代劇だ。川口はマドンナ役の「桔梗」を演じる。 桔梗。「帰蝶」に似たその役名は、川口の代表作ともなった、大河ドラマ『麒麟がくる』(2020)を思い出させる。織田信長の正室となる斎藤道三の娘、帰蝶(濃姫)役は、突如キャスティング変更となり、川口に白羽の矢が立った。言うなれば「身代わり」だった。 すでに撮影済みだったシーンはすべて撮り直しを余儀なくされ、初回放送日が延期となったのも、よく知られているところだ。『麒麟』はその後新型コロナの流行により、撮影と放送が一時休止に。異例づくしの大河ドラマだったが、突然のオファーにもかかわらず難しい役どころを見事に演じきった川口は、高く評価された。 「(『麒麟』が)時代劇初挑戦でした。本当に余裕がないくらい大変で。こんなに時代劇って難しいのか、大河ドラマはここまで作り込むのか……とか、たくさんのことを勉強した作品です。子ども時代から亡くなる間際まで、こんなに長くひとりの人生を演じたのは、初めての経験。表現の仕方、引き出しを問われるというか、ひとりの俳優が、数カ月で演じることの難しさを感じましたね。でも、あのドラマで、たくさんの方に私のことを知っていただく機会が増えました。一つのターニングポイントだったとは思います」
以来、久しぶりの時代劇。 着物やかつらを着け、所作にも気を配っての演技には、やはり緊張もしたという。 「ふだん現代劇のほうが圧倒的に多い中で、『大丈夫かな……』と不安はあったんですけど、ムロさんが現場を和ませてくださったので、不安もすぐ吹き飛びました」 今クールは民放でドラマ『大奥』が放送されているが、以前に比べると、時代劇ドラマはずいぶん減っている。川口自身も、子どもの頃から時代劇をあまり見ないで育ったというが。 「若い世代は、時代劇を見たことがないという方がさらに多いと思います。でも、今回の映画は、まったく時代劇に触れてこなかった方や、『忠臣蔵』、歴史に詳しくないという方にも、気軽に見ていただけるような作品になっていると思います。私自身も楽しく演じることができたので、それがきっと伝わるんじゃないかな」 京都の撮影では、日中に出番が終わることが多く、グルメ巡りも楽しめたそう。 「タクシーの運転手さんに『何かおすすめありますか?』って聞いて、ラーメン屋さんとか連れていってもらいました。あとは、自分で気になるお店を調べて行ってみたり。おいしかったです!」