尹大統領の弾劾阻止線、事実上崩壊…「与党の賛成8票超える」
尹錫悦(ユン・ソクヨル)韓国大統領がまた弾劾訴追の審判台に立つ。1週間ぶりとある14日午後4時だ。禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長は最大野党「共に民主党」が要請した午後5時より1時間早めた。可決すれば現職大統領としては8年ぶりの弾劾訴追となる。 共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表は13日、「弾劾だけが混乱を終息させる最も早くて確実な方法」とし「ぜひ明日は弾劾賛成表決に参加してほしい」と述べた。 1次投票当時、与党「国民の力」議員105人(全体108人)が本会議場から退出し、投票が不成立となった。今度は異なる結果になるという予想が多い。権性東(クォン・ソンドン)国民の力院内代表は13日の記者懇談会で「14日午前10時の議員総会で議員108人の意見を受けて最終決定する」とし「現在は弾劾反対が党論だが、党論というものは議員が相談して決めること」と話した。 党内では弾劾反対党論は維持するものの、表決は自律投票に任せる案が有力視されている。4選以上の重鎮会議からも「数十人のわが党の議員が投票に参加するというが、どうやって阻止するのか」という意見が出たという。5選の権寧世(クォン・ヨンセ)議員は「本会議投票参加の部分は(従来の集団退出から)変わる可能性が高い」と伝えた。 国民の力は弾劾案可決を常数とし、その後の対応に悩む雰囲気だ。13日を基準に国民の力で弾劾に賛成すると公開的に明らかにした議員は趙慶泰(チョ・ギョンテ)議員、安哲秀(アン・チョルス)議員、金相旭(キム・サンウク)議員、金睿智(キム・イェジ)議員、金宰燮(キム・ジェソプ)議員、秦鍾午(チン・ジョンオ)議員、韓智雅(力ハン・ジア)議員の7人。安哲秀議員、金相旭議員、金睿智議員は1次表決にも参加した。追加で賛成の意思を明らかにした議員はいなかったが、弾劾防御のマジノ線である「党論離脱8票」はすでに崩れたというのが大半の意見だ。匿名を求めた親韓派議員は「14日の表決で賛成票を投じる」とし「同じ考えの同僚議員がかなりいる」と伝えた。権院内代表も8票以上が離脱する可能性について「そのように予想する人が多いと理解している」と話した。与党の雰囲気が変わったのは、韓東勲(ハン・ドンフン)代表が12日に「弾劾賛成」に旋回し、非常戒厳宣言の正当性を説明した尹大統領の12日の談話が否定的な気流を強めた点などが作用したとみられる。 ある親尹派議員は電話で「尹大統領も『弾劾であれ捜査であれ堂々と立ち向かう』とし、憲法裁判所の弾劾審理に対応する意向を明らかにした」とし「今は弾劾案可決後の政局に対応する時」と話した。 一方、韓国ギャラップが10-12日に全国満18歳以上の1002人を対象に調査(95%信頼水準で標本誤差±3.1%ポイント)して13日に発表した結果によると、尹大統領の職務遂行に対する肯定的な評価は11%と、前週比で5ポイント下落した。尹大統領の弾劾に対しては75%が賛成した。ただ、国民の力の支持層では66%が弾劾反対だった。