今年で25周年! 都営バスのゆるキャラ『みんくる』がブームとなっている理由
◇『みんくる』の知名度が上がったことでの課題 そもそも、『みんくる』は都営バス75周年を記念して、1999年7月8日に都バスマスコットに就任したキャラクターだ。キャラクターデザインは一般公募し、2457点の中から選ばれた。あの愛らしいフォルムのディテールが出来上がったのには経緯があるという。 「1999年7月8日は『みんくる』の誕生日ではなく、“マスコットキャラクター就任記念日”としています。もともとのデザインをされたのは建築関係の方で、最初は正面のみのデザインで、羽のついた後ろ姿などの立体的なデザインは決まっていませんでした」 『みんくる』は誕生日・年齢・性別・出身地など、すべてが「なぞ」というミステリアスな設定。そんな『みんくる』のさまざまな一面が見られるのが、YouTubeの『みんくる・とあらんのゆるっ都Channel』だ。 『みんくる』が東京さくらトラム(都電荒川線)のマスコットキャラクター『とあらん』とプリクラを撮ったり、モーニングルーティンを見せたりと、ゆるくて癒されるコンテンツを楽しむことができる。YouTubeの撮影での裏話についても聞いてみた。 「動画では、小さい『みんくる』と、大きい『みんくる』、どちらかが出てきますが、大きい『みんくる』は動きがとても鈍いんですよ。皆さんが思っている以上に動けてないです(笑)。撮影で苦労するところではありますが、その姿もなんだか可愛らしいんですよね」 『みんくる』のキャラクターグッズやコンテンツは、どれもとても可愛らしく、また珍しいデザインまで多数展開されている。 「基本的には『みんくる』の可愛らしさや世界観を損なわないように、皆さんが親しみやすいようなデザインになるよう制作しています。ただ、モノによっては“攻めてきたな”とSNSなどでコメントをいただくこともあります。特に、顔がついてないイヤーマフは斬新さで人気が出た商品ですね」 空前の『みんくる』ブームによって、知名度はぐんと伸びたものの、すこし懸念点もあるそうだ。 「『みんくる』の知名度が上がっているのはうれしいのですが、『みんくる』というキャラクターが独り歩きしてしまって、そもそも皆さんに“都営バスのキャラクター”であることを知られていない側面を感じています。 今後は『みんくる』の知名度をさらに広げようというよりも、都営バスのキャラクターである、ということを知っていただくような活動展開を心がけていきたいと考えています。ファンになってくれた方々に、都営バスのファンにもなってもらえるように頑張っていきます」 25周年というアニバーサリーで、2024年は特に『みんくる』の展開が増えていくという。また、都営バスは数々の都内の観光地を回ることができ、楽しみ方が満載だ。 都営バスに乗って、車内や車体にラッピングされた『みんくる』を探したり、グリーティングに参加しにいくなど、『みんくる』と都営バスをエンジョイするのはいかがだろうか。
NewsCrunch編集部