〈大発生〉「猛毒の赤いキノコが“東京”の公園に」手足のしびれに、小脳萎縮も…ヤバすぎる「カエンタケ」現地レポート「すぐそばに子どもが…」
年間で100人ちかい食中毒患者を出している「毒キノコ」。10月初旬、青梅市や福生市のハイキングコースや公園などで、触れただけで皮膚がただれる猛毒キノコ「カエンタケ」が相次いで見つかった。両市は除去を進めるとともに、子どもたちが誤って触らないよう注意を呼びかけている。 〈画像〉「クマ出没注意」の下に貼られた「カエンダケ」注意喚起のパネル
毒性が強く、2日後に死に至ることもある
厚生労働省の「自然毒のリスクプロファイル」によると、カエンタケは見た目が「表面はオレンジ色から赤色」で、「地上から手の指が出ているように」発生する。 毒性が強く、症状については「食後30分から発熱、悪寒、嘔吐、下痢、腹痛、手足のしびれなどの症状を起こす。2日後に、消化器不全、小脳萎縮による運動障害など脳神経障害により死に至ることもある」とされている。また、触れるだけで炎症を起こすとも。 早速、編集部はカエンタケが見つかったという青梅市の公園緑地課の担当者に話を聞いた。 「青梅市は市の6割が森林で覆われており、一昨年に1件、去年にも1件、カエンタケが見つかったという報告はありました。今年は10月初旬から中旬にかけて、青梅の森と隣接する永山公園のハイキングコース付近でカエンタケが2回見つかりました。 このハイキングコースはお子さんからご高齢の方までさまざまな方が年中、行き来する場所なので、市の職員が向かい、すぐさま除去するとともに看板の設置をしました」 実際に現地を訪れると、午前10時時点で子どもから高齢者までさまざまな年代がハイキングを楽しむ姿があった。 ひとりで歩いていた60代女性に声をかけた。 「カエンタケが生えたというのはニュースで見ました。赤いキノコというと『タマゴダケ』っていう高級食材もあるのよ。知り合いの男性なんかはそれを探して採ってきてご近所さんにあげたり、私ももらったことあるけど、食べるの怖いわよ。バターで炒めたけどそんな美味しくもないし(笑)。赤いキノコには気をつけるわ」 お孫さんとともにハイキングを楽しんでいた70代男性にも話を聞くと、「毒キノコは赤だけじゃない」と言う。 「相模原のほうから孫を連れて来たけど、うちの周辺にもいっぱい見るよ。孫には赤いキノコは触れちゃダメだよーって言ってるけどね。まあ毒キノコなんて赤だけじゃないしね、特に子連れのときは気をつけないといけないよね」 実際に、永山公園ではカエンタケ以外にも毒キノコが発生しているようで、その看板も設置されていた。前出の公園緑地課の担当者は言う。 「なるべく公園内のものを採らない、食べない、売らないでくださいということは呼びかけています。でもこればかりは監視するわけにいかないですし、なかなか難しいですね…」
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